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脳と体を整える 体内時計のトリセツ 遠藤求 著
脳と体を整える 体内時計のトリセツ 「人を遺すは上とする」とは、かつての名将・野村克也氏が好んだ言葉である。 誰もが抱く素朴な疑問を起点に、人間の体内時計の働きを丁寧に解説したのが本書である。著者は、脳を「指揮者」、体の各器官を「演奏者」と位置付け、両者の調和が保たれたときに心身が最良の状態となると説く。 この巧みな比喩によって、体内時計という抽象的な概念が一気に身近なものになる。睡眠リズムの乱れや生活習慣の偏りが、指揮者と演奏者の足並みをどう崩すのか。逆に、整った生活がどのように体のハーモニーを生むのか、丁寧に紹介している。 さらに本書は、光の浴び方や食事のタイミングといった日常の些細(ささい)な行動が変化することで、体内時計にどれほど影響するのかを具体的に示す。自分の体が刻む「時間」を理解することで、生活の質が静かに変わっていく過程が実感できる。 科学的知見を基盤としながらも、語り口は軽やかで読みやすい。不安をあおることなく、日常を少し整えるためのヒントが自然と心に入ってくる。 体内時計の「トリセツ」として、幅広い読者に薦めたい一冊だ。 (築


朝雲寸言(2026年8月13日付)
1989年ベルリンの壁の崩壊、同年マルタ会談で冷戦の終結宣言、90年東西ドイツ統一、91年ソビエト連邦が崩壊する。わずか数年で冷戦は崩れ落ちた。 冷戦崩壊後の欧州各国の対応は素早かった。冷戦期に前方配置されていた主力軍団などの撤退、大規模な軍備縮小や防衛費の大幅削減、欧州諸国は「平和の配当」を求めたのである。結果としてNATOが東方に拡大した。 国際社会における急激な力の変化は反動を生み、その反動が力の空白や不均衡を生む。その延長線上に現在のウクライナや中東情勢があるのではないか。 一方アジアでは冷戦構造に大きな変化がなかった。旧ソ連の航空機に対する対領空侵犯措置が激減した一方で中国と北朝鮮の脅威が高まった。議論となったものの我が国において平和の配当は行われなかった。 今年も8月15日を迎え「先の大戦」が終結して81年が経過する。この敗戦こそが我が国の歴史の大転換であった。大きな反省と共に我が国は一貫して平和を希求する国家として歩んできた。その一貫性が我が国の平和と独立に寄与していると言える。 時と共に戦争の記憶は薄れつつある。しかし戦争を忘れな


時の焦点<海外> 対イラン戦争
「決着」時期と中間選挙 2026年2月28日に始まった米・イラン戦争は6カ月目に入った。トランプ大統領の強固な支持層でも、作戦の戦果・コストに疑問を抱き始めても不思議はない長さだ。 経済政策では成果を上げてきた一方、国軍最高司令官としてイランに対するアプローチは再三、危険な壁に直面。 同大統領は「イランや他の中東諸国から、ホルムズ海峡の再開放とイランの核問題解決への合意をまとめるための猶予を求められたので、計画していた大規模攻撃は見送る」と表明(8月1日)し、「イランと3日に協議」(2日)とも明かした。 しかし、イランは「米の敵対的行動が続く限り同海峡再開放はない」(2日・同国ファルス通信)、「米との交渉は行われていない。計画もない」(3日・外務省報道官)との対応だ。 トランプ氏は「イラン指導者は二枚舌」と怒り心頭だが、その二枚舌に踊らされる不明への猛省も必要なときだろう。 開戦時、外交政策の目的は明確だった―。(1)イランの核兵器保有阻止(2)長距離ミサイルの脅威除去(3)国際テロ活動の代理人ハマス、ヒズボラ、フーシ派への資金供与切断。...


論説 ホルムズ海峡をめぐる消耗戦の行方 明海大外国語学部教授 日本国際問題研究所研究主幹 小谷 哲男氏
小谷哲男(こたに・てつお) 明海大外国語学部教授、日本国際問題研究所研究主幹 1973年、兵庫県生まれ、52歳。同志社大大学院満期退学。海洋政策研究財団などを経て現職。専門は日米同盟、インド太平洋の安全保障。2003年度防衛庁長官賞受賞。著書に『外交と戦略』など。 緊迫化する中東情勢。米国とイランが衝突してから数カ月が経過し、地域の不安定化は深刻さを増している。世界経済の大動脈であるホルムズ海峡を巡り、両国は周辺国を巻き込みながら対立を拡大させ、事態は大きな局面へと発展した。今回の争いに非協力的な北大西洋条約機構(NATO)加盟国と米国との関係は今後どうなるのか。そして、この戦争はいつ終わりを迎えるのか――。こうした問いに対し、明海大学の小谷哲男教授に寄稿してもらった。 見通し立たない戦争終結 トランプ米大統領(左)と握手をする高市早苗首相(2025年10月28日、首相官邸)=官邸広報室提供 オバマ核合意への対抗心 トランプ米大統領がイランとの戦争に踏み切った動機の一つに、オバマ氏への対抗心があったことは、今や多くの識者が指摘するところである。.


<春夏秋冬> ワシントンDC (その二) 鈴木 敦夫
二度目のワシントン長期滞在は米国防大学の国家戦略研究所(INSS)客員研究員として2000年8月からの1年間弱であった。冷戦後の同盟漂流の危機感を経て、1996年の日米安全保障共同宣言、97年の日米ガイドラインの改定、99年の周辺事態法の成立などにより、日米同盟は再定義された。そして、アジア・太平洋地域の平和と安定のための日米防衛協力が強化された。 この時期、防衛庁では、米国とのコミュニケーション強化を図るために、ワシントンの体制を若干変更した。 もちろん、米政府との公式ルートは在米大使館であり、防衛駐在官チームや文官の1等書記官(当時)がその任にあたった。 一方、米国の政策決定プロセスでシンクタンクの役割も小さくなかった。その関係者との交流の一翼を担うのが、防衛庁から派遣されたINSS客員研究員の仕事でもあった。 私がこのポストについた00年夏は、8年間のクリントン政権の後継を決める大統領選挙を11月に控えた時期でもあった。政権が民主党から共和党に交代すれば、それまでシンクタンクなど政府の外にいた共和党関係者が大挙政権入りすることになる。ここに


<部隊だより> 陸 8月6日付
96式装輪装甲車に平山雄三司令と管内市町村長らが乗車して入場 留萌 駐屯地は7月5日、留萌市旧駅前通りで「駐屯地創立73周年・26普連創隊65周年記念行事」を開催した。音楽隊、太鼓演奏のほか、装備品展示やアトラクション、キッチンカーも並び、市内外から多くの住民が来場した。観閲式に先立ち、96式装輪装甲車(WAPC)に平山雄三司令と管内市町村長らが乗車して入場し、会場を盛り上げた=写真上。


海自が陸奥湾で機雷戦訓練 係維掃海や水中処分を演練
模擬機雷に近づく水中処分員(7月15日、陸奥湾)=両機戦群提供 青森県の陸奥湾で7月14日、海上自衛隊の「機雷戦・掃海特別訓練」が報道陣に公開された。係維機雷の除去や水中処分の手順などが演練された。同訓練は毎年、伊勢・日向湾、硫黄島周辺海域でも行われており、機雷掃海は海上自衛隊の“お家芸”とも称される。ホルムズ海峡への派遣も検討される中で訓練に臨む隊員たちに迫った。(伊藤和樹)


小泉防衛相、NZ外相と会談 防衛装備協力と太平洋連携強化を確認
握手を交わす小泉防衛相(右)とニュージーランドのピーターズ外相=7月10日、防衛省 小泉進次郎防衛相は7月10日、ニュージーランド(NZ)のウィンストン・ピーターズ外相と会談し、防衛装備協力や相互運用性の向上、太平洋地域での連携強化を確認した。両国は燃料などの物資を相互に融通する物品役務相互提供協定(ACSA)を締結しており、NZ軍のアンザック級フリゲート後継艦の候補に海上自衛隊の「もがみ」型護衛艦能力向上型が挙がるなど、安全保障分野で関係を深めている。


北朝鮮が弾道ミサイル発射 EEZ外の日本海に落下か
発射された弾道ミサイルの飛翔イメージ=防衛省提供 防衛省は8月12日、北朝鮮が少なくとも弾道ミサイル1発を発射したと発表した。ミサイルは東岸付近から東方向へ飛翔し、日本の排他的経済水域(EEZ)外の日本海へ落下したと見られる。付近の航空機や船舶などからの被害報告は、今のところ確認されていない。 北朝鮮が発射した弾道ミサイルは、午前5時59分ごろに発射され、最高高度が約90キロに達し、約690キロ飛翔したと推定。防衛省は首相指示を受けて、米韓と連携して詳細の分析を急ぐ。不測の事態に備えて、引き続き万全を期して警戒監視に力を入れる。


【内閣承認人事】安藤氏が防衛審議官、今給黎氏が装備庁長官に(8月7日付)
▽防衛審議官に採用(内閣官房内閣審議官=国家サイバー統括室) 安藤敦史 ▽人事教育局長(統合幕僚監部総括官) 上田幸司 ▽地方協力局長(大臣官房審議官併任統合作戦司令部司令官補佐官) 伊藤哲也 ▽防衛装備庁長官(防衛研究所長) 今給黎学 安藤 防衛審議官 1992年(平成4年)早稲田大法学部卒、旧防衛庁入庁。2012年(平成24年)内閣審議官。大阪府出身。57歳。 上田 人事教育局長 1993年(平成5年)東京大文学部卒、旧防衛庁入庁。2013年(平成25年)統合幕僚監部総括官。大阪府出身。56歳。 伊藤 地方協力局長 1992年(平成4年)京都大法学部卒、旧防衛庁入庁。2012年(平成24年)官房審議官。京都府出身。57歳。 今給黎 装備庁長官 1991年(平成3年)慶應大経済学部卒、旧防衛庁入庁。2012年(平成24年)防衛研究所長。福岡県出身。60歳。 ▽退職 (防衛審議官) 加野幸司 (人事教育局長) 廣瀨律子 (地方協力局長) 森田治男 (防衛装備庁長官) 青柳肇 (以上8月7日) 〈以上内閣承認人事〉


海自「ちょうかい」がトマホーク実射 反撃能力の運用段階へ
トマホークを発射する「ちょうかい」(いずれも7月29日、太平洋)=防衛装備庁提供 防衛省は7月30日、米国に派遣中の海上自衛隊イージス艦「ちょうかい」が米海軍の支援を受けて太平洋上で巡航ミサイル「トマホーク」の実射試験を行い、乗員の練度を含めて発射できることを確認したと発表した。試験は同29日に実施された。海自艦艇によるトマホークの実射は初めてで、日本が進める反撃能力の具体的な運用段階に入ったことを示す節目と位置付けられる。


中国艦がEEZで射撃訓練 海自が確認、政府が懸念伝達
海上目標とみられる赤いブイを射撃する「開封」(左)と「レズキー」(7月19日、沖ノ鳥島沖)=統幕提供 統合幕僚監部は7月21日、中国海軍のミサイル駆逐艦が19日未明、沖ノ鳥島(東京)南西約180キロの排他的経済水域(EEZ)内で機関銃の射撃訓練を行ったと発表した。政府は「周辺船舶の航行に危険を及ぼし得る」として外交ルートを通じ中国側に申し入れた。中国艦艇による日本EEZ内での射撃公表は初めて。 海自は19日午前2時ごろ、「レンハイ」級ミサイル駆逐艦(103「鞍山」)、「ルーヤンⅢ」級ミサイル駆逐艦(124「開封」)、「フチ」級補給艦(903「可可西里湖」)のほか、ロシア海軍「ステレグシチー」級フリゲート(343「レズキー」)の計4隻が同島南西約330キロの海域を北東進するのを確認。そのうち「開封」が海上目標に機関銃を射撃した。2水上戦隊(呉)の「さみだれ」が警戒監視した。 防衛省によると、中露両軍が中国・山東省青島沖で実施した合同演習の一環とみられる。同艦は16日にも宮古海峡を南下して太平洋に進出している。 中国海軍は射撃を周辺船舶に通告していた


【熊本地震】自衛隊の災害派遣活動を共有 現地隊員が報告
モニターを通じて現地隊員からの報告を受ける(いずれも8月10日、防衛省) 陸海空連携して人命救助を継続 熊本地震(7月28日発生)への対応状況を共有するため、防衛省・自衛隊は8月10日に現地活動隊員によるビデオ会議形式の状況報告を行った。人命救助や生活支援が続く中、陸海空の各部隊が連携して活動する実態を直接把握することができた。


荒井陸幕長 カレ国連事務次長と初会談
カレ事務次長(前列中央)と初会談した荒井陸幕長(その左)。感謝状を授与された吉春学校長(前列右から2人目)=7月13日、防衛省(陸自提供) 吉春施設学校長に感謝状 荒井正芳陸上幕僚長は7月13日、来日中のアトゥル・カレ国連活動支援担当事務次長と初めて会談した。


富士航空整備が整備累計8000機達成 小月航空基地で記念式典
今後も信頼性の高い整備と教育の継続を誓い握手する塙社長(左)と井上司令(6月8日、小月航空基地) 海上自衛隊小月教育航空群(司令・井上貴嗣1佐)は6月8日、海自航空機の委託整備を担う富士航空整備(塙俊明社長・東京都)が4月17日に整備累計8000機を達成したことを受け、小月航空基地で記念式典を行った。
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