朝雲寸言 (2026年10月1日付)
6 日前
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本年9月4日、国際連合総会はアフリカ諸国などの提案に基づき面積の比率をより正確に表す「イコールアース図法」という世界地図の活用を加盟国に促す決議案を賛成多数で採択した。賛成は我が国を含め164カ国、反対は1カ国、棄権6カ国だった。
大航海時代から使用されているメルカトル図法が高緯度にある地域・国が極端に大きく投影される一方で赤道付近に所在する国々が小さく見える地図の歪(ゆが)みがアフリカなどへの過小評価や偏見を招いていると主張したのだ。
そもそも扁球楕円体である3次元の地球表面を正確に2次元に転換することは不可能なことだ。要は面積の均一性を重視するか、方位が正しく保たれるかの違いに過ぎない。
唯一反対票を投じた米国の主張は興味深い。「国連が本来向き合うべき国際社会の真の問題から目を背け急進的な政治的アジェンダを議論している」、さらに「それこそが国連が世界で信頼を失い真剣に受け止められなくなっている理由だ」と米国は猛反発する。
メキシコ湾やオンタリオ湖の名称変更を標榜する自国の勝手さはどうなのだと思うが米国の主張はうなずけるものがある。一方で長年にわたり搾取され差別されてきたアフリカ諸国の主張もわからない訳ではない。
なお現在世界中で最も使用されている地図はスマートフォンなどに搭載されているWEBメルカトル図法であることを付記しておきたい。
(2026年10月1日付『朝雲』より)






