朝雲寸言 (2026年10月15日付)
1 日前
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少し前、防衛省はホームページ上で「イラン情勢でみられた戦い方や課題」という資料を公開した。
次の4項目が挙げられていた。(1)無人機の大量運用(2)AI等の最先端技術活用(3)継戦能力の確保・維持(4)地の利を生かした戦い方である。
この中で小欄が最も興味をもった項目は「継戦能力の確保・維持」であった。対イラン作戦の長期化により米国は特定の高精度長距離ミサイルなどの在庫が急激に消耗・減少したと報道された。トランプ政権はこれを否定しているが、物量を誇る米軍においても継戦能力の維持が問題となっていることは興味深い。
他の補給品と比べ弾薬類は鈍重で備蓄すること自体が難しい。特に現代戦の主役である誘導弾は高価格で、砲弾のように大量に長期間保存できない。さらに保管場所から第一線までの長距離輸送・補給には特段の配慮を必要とする。
我が国の場合、継戦能力の確保はこれまで正面装備に比してその重要性に見合う予算を与えられてこなかったと言える。歴史的に見ても我が国は潤沢な資源をもって戦ったことが一度もなかったのではないかと思う。
しかし今、我が国は世界有数の高い防衛技術と生産基盤を有している。年末の安全保障戦略の見直しの中で、国家として継戦能力の確保への動きに期待している。
「たまに撃つ、弾がないのが玉にきず」。昔の隊員の自虐的な川柳が笑い話になるように。
(2026年10月15日付『朝雲』より)







