朝雲寸言(2026年8月13日付)
8月13日
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1989年ベルリンの壁の崩壊、同年マルタ会談で冷戦の終結宣言、90年東西ドイツ統一、91年ソビエト連邦が崩壊する。わずか数年で冷戦は崩れ落ちた。
冷戦崩壊後の欧州各国の対応は素早かった。冷戦期に前方配置されていた主力軍団などの撤退、大規模な軍備縮小や防衛費の大幅削減、欧州諸国は「平和の配当」を求めたのである。結果としてNATOが東方に拡大した。
国際社会における急激な力の変化は反動を生み、その反動が力の空白や不均衡を生む。その延長線上に現在のウクライナや中東情勢があるのではないか。
一方アジアでは冷戦構造に大きな変化がなかった。旧ソ連の航空機に対する対領空侵犯措置が激減した一方で中国と北朝鮮の脅威が高まった。議論となったものの我が国において平和の配当は行われなかった。
今年も8月15日を迎え「先の大戦」が終結して81年が経過する。この敗戦こそが我が国の歴史の大転換であった。大きな反省と共に我が国は一貫して平和を希求する国家として歩んできた。その一貫性が我が国の平和と独立に寄与していると言える。
時と共に戦争の記憶は薄れつつある。しかし戦争を忘れないことは重要なことだ。過去の教訓と共に遠くない未来のためにいま一度戦争について考えてみてはどうか。
(2026年8月13日付『朝雲』より)






