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春夏秋冬


<春夏秋冬> 1976年から50年 鈴木敦夫
50年前の1976年は、その後長く日本の安保防衛政策に大きな影響を与えた重要な決定がなされた年であったことはよく知られている。「基盤的防衛力構想」「防衛費GNP(国民総生産)1%枠」「武器輸出禁止」の三つである。 余談ではあるが、防衛白書が現在のように毎年発行されるようになったのもこの年である。 76年2月の衆議院予算委員会で当時の三木武夫首相から「武器輸出に関する政府統一見解」が表明され、「慎むものとする」がその後の武器輸出全面禁止につながっていく。 10月には最初の「防衛計画の大綱」が閣議決定され、「基盤的防衛力構想」が採り入れられる。11月にはいわゆる「GNP1%枠」が閣議決定された。 この1%枠は87年に廃止の閣議決定がなされているのだが、防衛費はその後もほぼ1%を超えることがなかったので、多くの人々はこの1%枠閣議決定が引き続き維持されているものと誤解していたほどであった。これが2022年の国家安全保障戦略の中で国内総生産(GDP)2%という新たな指標が示された。 「基盤的防衛力構想」については、09年に閣議決定された「大綱」でこれには


<春夏秋冬> 王国と首長国の差 酒井啓子
UAE(アラブ首長国連邦)は、その名の通り7つの首長国の連邦である。なぜ首長国なのか、というと、元首の称号がアミール(首長)だからで、国名もエマラート(アミールの統治する国)となる。ドバイの航空会社「エミレーツ」は、ここに由来する。 他方、隣国のサウジアラビアは国王のいる「王国」である。どう違うのか。サウジは18世紀以降、サウド一族を中心にアラビア半島の諸部族を平定し、1932年に王国として独立した。一方でUAEの諸首長は、湾岸地域の諸部族の長が19世紀にアジア進出を図るイギリスと協定を結び、その庇護(ひご)下で権力を確立した。


<春夏秋冬> 潮目が変わったように みえる米中関係 前嶋和弘
読者のみなさんは、ここ半年くらいのトランプ政権の中国への対応について、首をかしげることが多いのではないでしょうか。 アメリカにとって外交・安全保障上の最大の課題であるはずの中国に対して、トランプ政権がだいぶ宥和(ゆうわ)的になっているようにみえるためです。トランプ第1次政権が中国に厳しい態度をとっていたのとは対照的です。


<春夏秋冬> G2に映る 日韓の戦略差 平岩俊司
世界中が注目したトランプ大統領の訪中は米中関係の大きさをあらためて印象づけた。年内中にあと3回首脳会談をおこなうという。まさにG2だ。経済学者、C・フレッド・バーグステンが2006年頃に提唱したとされるこの概念は、オバマ政権では国際関係における米中の突出した役割をイメージする用語として使われるようになった。 日本でも米中二極のイメージで使われたが、日本の頭越しに米中関係が推移することへの警戒感から否定的に捉えられた。当時、中国自身もG2とのイメージで過大評価されることに慎重だったこともあり、メディアなどで見かけることが徐々に少なくなっていった。仮に使われたとしても、「アメリカはG2を目指していない」などの否定的な表現として使われることが多かった。


<春夏秋冬> PKO司令官への途 鈴木敦夫
国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)軍事部門の参謀長ポストへの陸上自衛官派遣が先月閣議決定された。参謀長は、我が国の派遣要員として最高位の職位である。このニュースで「ついにここまできたか」と感慨を深くした。 1993年から95年まで私は当時の総理府国際平和協力本部事務局に出向していた。カンボジアPKO(国連平和維持活動)、モザンビークPKO、ルワンダ難民救援活動などの自衛隊の国際協力活動の初期段階に関与し現地滞在の経験もある。国際協力活動というと、施設部隊などのいわゆる「部隊派遣」が関心の焦点になってしまう。
<春夏秋冬> アニメで士気高揚? 酒井 啓子
2月末に始まった米・イスラエルによるイラン攻撃は、ホルムズ海峡封鎖で世界経済に深刻な影響を与えている。戦争は予想に反して長期化しているが、この間イランが流している戦時広報ビデオがよくできている、と話題だ。
<春夏秋冬> アメリカよ、 どこにいく 前嶋和弘
はじめまして。今回から「春夏秋冬」を担当させていただく前嶋と申します。アメリカの政治外交を専門とする政治学者です。 そのアメリカ。皆さんにおそらく共通するのが次のご意見ではないでしょうか。「アメリカよ、どうなってしまったのだろう」
<春夏秋冬> 侮れぬ北朝鮮の強靱性 平岩俊司
ベネズエラの大統領拘束、イランの最高指導部への空爆を見るとき、北朝鮮に対する「斬首作戦」なるものが実際にあるのか、と思わされる。 この2つの事例に金正恩総書記が強い警戒感を持ったことは間違いないだろう。 その一方、アメリカにとって思惑通りの展開だったのだろうか。たしかに、ベネズエラについては電撃的に大統領を拘束してアメリカの司法に委ねることができ、体制については「民主化」ではないものの実質的な体制転換が起きた。
<春夏秋冬> 4月 若者と安全保障 鈴木敦夫
新聞を読んでいると、内閣支持率をはじめ各種の世論調査関連の記事が目にとまります。自衛隊に関するものも数多くあります。 その中でも、内閣府による「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」は1969年からおおむね3年ごとに実施されていて、定点観測という視点からも興味深いものです。「自衛隊に良い印象を持っている人が9割を超えた」「自衛隊への関心が過去最高となった」と報じられる、あの世論調査です。過去の調査結果の推移も記述されているので、過去との比較も可能です。
<春夏秋冬> どの戦争に 似ているか 酒井啓子
米・イスラエルによるイラン攻撃開始から、1カ月が経つ。1991年の湾岸戦争、2003年のイラク戦争に続くペルシャ湾岸地域での戦争なので「第3次湾岸戦争」と呼ばれることもあるし、1980―88年のイラン・イラク戦争を第1次として「第4次湾岸戦争」と呼ぶ者もいる。ホルムズ海峡の封鎖、カーグ島への攻撃などの展開を見ると、イラン・イラク戦争のデジャブか、とも思う。
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