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朝雲寸言(2026年5月28日付)

  • 5月27日
  • 読了時間: 2分

スポーツは時に戦争に例えられる。人間同士あるいはチームが国別に競うオリンピックなどはその典型である。


そもそも格闘系のスポーツは戦いそのものであるし、チームスポーツは攻撃と防御などで得点を競う構造が戦争と酷似している。そのためスポーツは古くから戦争の隠喩として語られてきた。


同時にスポーツはルールによって戦いをゲームへと昇華し、実際の戦争を平和的なイベントへと変えるという側面があることは否めない。


歴史上、現実の紛争や政治的対立がスポーツの試合に直接持ち込まれた事例は少なくない。フォークランド紛争後のイングランド対アルゼンチン、冷戦時代の米国対ソ連の金メダルの争いなどマスメディアもそれを大々的に取り上げてきた。


スポーツの国際大会における参加国の多い団体競技は何といってもサッカーである。国際サッカー連盟には211の国と地域が加盟しており、世界中で最も多くのナショナルチームがワールドカップの予選に参加している。


戦後、長きにわたって予選を突破できなかった我が国も1998年以降本選に出場し、今では決勝トーナメントの常連となった。東南アジアの国々が日本のサッカーチームの躍進に手を叩くのはなぜか、現下の安全保障環境を想起させているのが興味深い。


しかしサッカーは決して現実の戦争の代替ではない。間もなく北中米ワールドカップが開催される。


(2026年5月28日付『朝雲』より)

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