時の焦点<国内> 衆院選自民圧勝
- 2月12日
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1強を生かし難局に挑め
第51回衆院選で、自民党が圧勝した。獲得した316議席は、戦後の政党が単独で確保した議席数としては最大だ。日本の政治史に刻まれる地滑り的な勝利と言える。
来年は統一地方選が行われるが、2028年の参院選までは、衆院を解散しない限り、大型の国政選挙は行われない。他方、少子高齢化への対応や、平和と秩序を取り戻すための外交、安全保障環境の悪化を踏まえた防衛力の強化など、課題は山積している。
「1強」ともいえる体制を整えた高市早苗首相は、中長期的な視点に立ち、腰を据えて難題に取り組む必要がある。首相は選挙戦を通じ、「国論を二分する政策を進めたい」と述べ、保守的な政策の実現に意欲を示してきた。
具体的には、インテリジェンス(情報収集、分析)機能の強化に向けた国家情報局の創設や、スパイ防止法の整備、旧姓使用の法制化などが念頭にあるようだ。
国家情報局の構想は、現在の内閣情報調査室を、警察庁や外務省、防衛省などによる省庁横断の組織に改編するものだ。日本でも、外国勢力がSNSなどを使って偽情報を流布する事態が起きている。こうした偽情報対策を含め、情報戦への対応力を高める狙いは理解できる。
選択的夫婦別姓を導入した場合、親と子で異なる姓を認めることになり、家族の一体性を保てなくなる恐れがある。住民票に旧姓を記載して法的効力を持たせ、旧姓使用による不利益をなくそうという考え方は妥当だ。
旧姓の通称使用の拡大は、自民党内で数年前から議論されている。党側に法制化をゆだねるのも一案だろう。
一方、立憲民主党と公明党が公示直前に結党した中道改革連合は民意をくみ取れず、公示前から議席数が7割減となる惨敗を喫した。野田佳彦、斉藤鉄夫両代表は辞任する。旧民主党政権を支えたベテランや幹部も軒並み落選した。
衆院で中道改革連合は49議席、次いで国民民主党が28議席、参政党が15議席となった。少数野党が並ぶ「多弱」の状態では、行政の監視機能が弱まりかねない。今後、軸となる政党をつくるための野党再編が起きる可能性もある。
首相は3月に訪米する予定だ。中国は、台湾有事を巡る首相の国会答弁に反発し、経済的威圧を強めている。
日米首脳会談では、対中政策や、レアアース(希土類)など重要鉱物の供給網を広げていく経済安全保障政策、安保協力の深化など幅広く意見をすり合わせ、同盟の強化につなげる必要がある。
夏川明雄(政治評論家)







