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時の焦点<国内> 日韓首脳会談

  • 1月21日
  • 読了時間: 3分

安保協力の進展に期待


韓国の李在明(イジェミョン)大統領が来日し、高市早苗首相の地元・奈良で日韓首脳会談が行われた。会談は日韓首脳が形式にとらわれず、両国を行き来する「シャトル外交」の一環。昨年8月に李氏が東京を、9月に石破茂前首相が釜山を、それぞれ訪問した。奈良での会談は、韓国側が提案したという。首脳間の個人的な信頼関係を築く狙いがあるとみられる。


今回の会談では、未来志向の日韓関係を目指すことをあらためて確認したほか、レアアース(希土類)など重要物資のサプライチェーン(供給網)に関する協力について意見を交わした。


台湾有事を巡る首相の国会答弁に反発している中国は、日本へのレアアースの輸出規制に踏み切った。


日本は韓国とも協力し、中国に依存せずに重要物資を確保できる多様な枠組みを広げようとしている。


日本を貶(おとし)めるため、中国は執拗に宣伝戦を繰り返している。中国の習近平国家主席は、訪日直前の李氏を急きょ国賓として招き、北京で首脳会談を行った。韓国と共闘することで、日本を孤立させる狙いが透けて見える。


実際、中国側は会談終了後に、習氏が「中韓両国は多大な犠牲を払い、日本の軍国主義に勝利した」と述べ、李氏が「韓中両国は日本軍国主義の侵略に共に抵抗した」と応じた、と発表した。だが、韓国側の発表には歴史問題に関する記述自体がなく、中国側が発表した李氏の発言も含まれていなかった。


中韓首脳会談で韓国側が中国の思惑に左右されず、日韓関係を毀損(きそん)しなかったことは、李政権が日本を重要なパートナーと見なしていることの表れだろう。


李氏と首相との会談ではこのほか、安全保障協力をはじめとする日韓、日米韓の「戦略的連携」の重要性も議論された。


東アジアの安保環境の悪化は、日韓共通の課題だ。核保有国の中国とロシアは昨年12月、日本周辺で戦略爆撃機の訓練を行った。


北朝鮮は昨年末に新型の対空ミサイルの発射実験を日本海で行ったのに続いて、今月4日にも、現在の技術では打ち落とすことが難しい極超音速ミサイルを日本海に発射した。


日韓、日米韓の安保協力を深めていくことが重要だが、日韓の外交・安保当局の不信感を払しょくするのは容易ではない。


日韓首脳の関係改善を踏まえ、航空自衛隊は昨年11月上旬、那覇基地を訪問する韓国軍機への給油を実施予定だったが、直前に別の韓国軍機が竹島周辺で訓練したため、韓国軍機の那覇訪問は見送りとなった。その後、予定されていた海上自衛隊と韓国海軍による日本海での共同捜索救難訓練も行われなかった。


日韓がいがみ合っている場合ではない。韓国が日本との協力を深めたいなら、竹島周辺での軍事訓練は慎むべきだ。


霜月荘六(政治評論家)


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