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時の焦点<国内> NATO大使来日

4月22日
読了時間: 2分

更新日:5月13日


防衛協力深めたい


北大西洋条約機構(NATO)に加盟する32カ国中、30カ国の大使らが来日し、茂木外相や小泉防衛相らと会談した。来日前には、韓国も訪問したという。NATOの訪問団としては異例の規模だ。


米国が国際秩序に背を向け、世界中に動揺が広がっている。トランプ米大統領は、イランに対する軍事作戦を巡り、欧州各国が非協力的なことに不満を示し、NATO脱退までちらつかせた。米国をもはや予測不能な「Rogue State」(ならず者国家)と呼ぶ日本の外交官もいる。


欧州各国は、これまでのように米国を頼った安全保障は成り立たないと考えているという。アジアを含めて国際社会の安定を図るには、日韓両国との協力が不可欠だとみているようだ。


日本にとっても軍事分野で高い開発・生産能力を持つNATOとの連携は、抑止力を高めることにつながる。


日本は多国間協調の枠組みとの協力を深め、紛争防止に努めなければならない。自由貿易や法の支配といった秩序の回復に努めることが大切だ。


茂木敏充外相はNATO大使らとの会談で、「欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障は不可分だ」と述べ、同盟国や同志国との連携の重要性を強調した。NATO側も「日本との協力関係を一層発展させたい」と応じた。


訪問団は、日本の防衛関連企業や米軍横須賀基地を視察。韓国でも防衛産業を視察したという。


ウクライナを侵略するロシアは、核を脅しに使っている。欧州各国にとっても脅威だ。ウクライナを支えるため、NATOはミサイルなどをウクライナに供与しており、装備品不足も課題になっているという。


日本とNATOは昨年、防衛装備品や弾薬の規格に関する情報を共有するための対話の枠組みを発足させた。将来的に、弾薬などの互換性を高め、有事の際に融通し合うことを念頭に置いている。日本はまた、防衛装備品の輸出ルールを緩和し、殺傷能力のある「武器」も輸出可能とした。今後、NATOと協議し、一定の条件の下で輸出を進めていきたい。


近年は、自衛隊とNATOとの共同訓練も行われている。地中海やアデン湾で、海自と各国の軍でつくる部隊が、戦術や通信の連携を確認している。今後も制服組の交流を深めていきたい。


日英伊3カ国は、次期戦闘機の共同開発に着手した。2035年の配備を目指している。この構想への参加をカナダが求めているという。次期戦闘機の構想は、開発費がかさむとの見方が多い。共同開発の枠組みが広がれば、その抑制も可能になる。G7(先進7カ国)をはじめとして、価値観を共有する国と協力することは、有力な選択肢となるだろう。


夏川明雄(政治評論家)


(2026年4月23日付『朝雲』より)

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