時の焦点<国内> 名護市長3選
- 2月4日
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更新日:3 日前

基地移設を着実に進めよ
沖縄県名護市長選で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を推進する自民党などの支援を受けた現職の渡具知(とぐち)武豊氏が3選を果たした。移設反対を掲げた次点の前市議に、2倍近い差をつけた。
渡具知氏は移設受け入れの是非には言及せず、保育料や給食費、子どもの医療費の無償化などの実績を強調した。いずれも国からの米軍再編交付金を財源に、実現してきた。渡具知氏の圧勝は、移設問題で国との対立を再燃させるより、身近な地域課題の解決を優先するべきだと市民が判断した結果ではないか。
移設作業は新たな段階に入っている。防衛省は、約152ヘクタールに上る埋め立て海域全体のうち、4分の1にあたる南側をほぼ埋め立てた。辺野古東側の軟弱地盤の改良工事を巡る国と県との法廷闘争はこれまでにすべて決着し、昨年末からは土砂の投入が始まった。
ただ、2024年から始まった地盤の改良工事は、気象や海洋の影響で思うように進まない。計画では約7万1000本のくいを打ち込む予定だが、進捗(しんちょく)率は4%程度にとどまる。30年代初めと見られていた埋め立て工事の完了時期はずれ込む見通しだ。
尖閣諸島周辺では、中国海警局の船による領海侵入が常態化しており、沖縄の米軍基地の存在は重要性を増している。政府は着実に工事を進める必要がある。
選挙結果を受け、木原稔官房長官は「地元の皆様に丁寧な説明を行いながら、沖縄の基地負担の軽減を図るため全力で取り組んでいく」と語った。
沖縄の基地負担の軽減策には進展も見られる。県中部の米軍キャンプ瑞慶覧(ずけらん)からは、近く約5ヘクタールが返還される予定だ。跡地沿いの県道を拡幅する構想があり、渋滞緩和が見込まれる。
騒音などの問題が指摘されてきた名護市の米軍キャンプ・シュワブでも、ヘリ着陸帯の一つを閉鎖する方向で調整が進んでいる。
玉城デニー県知事は、前市議を全面的に支援した。玉城氏は、移設問題で政府と対立する「オール沖縄」勢力が支持基盤で、秋に予定される知事選への出馬を検討している。一方、県内の保守勢力も新人を擁立し、自民党などが支援する見通しだ。移設の是非を激しく争い、しこりを残すような選挙戦は避けるべきだ。
辺野古移設を巡っては、衆院選で中道改革連合の対応も問われている。野田佳彦共同代表は「総合的に現実的に対応する」と語るだけで、党の見解は選挙後にまとめるとしている。
安住淳幹事長は「政権を担うことになれば、ストップするのは現実的ではない」との見解を示したが、立憲民主党沖縄県連などの反発を受けて発言を修正した。
野党とはいえ、中道改革は比較第1党を目指している。日米関係を毀損(きそん)するかのような態度に、懸念を覚える。
霜月荘六(政治評論家)







