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時の焦点<国内> イラン情勢と日本

  • 3月12日
  • 読了時間: 2分

更新日:3月16日

中東の安定に貢献せよ


米国は日本にとって唯一の同盟国であり、良好な関係を維持することは重要だ。とはいえ、今回の米国のイランに対する攻撃は、国際法を逸脱している可能性は否定できない。日本は米国、イラン双方に事態の沈静化を求める必要がある。国連の場を積極的に活用するなど、外交努力を尽くすべきだ。


トランプ米大統領は、イランに対する軍事作戦が4週間以上続くとの見通しを示している。イランも反撃を続けており、戦火は中東全域に広がりつつある。報復の連鎖を懸念せざるを得ない。


こうした中、日本は米国を支持も批判もできない難しい立場にある。高市早苗首相は国会答弁で「イランによる核兵器開発は決して許されない。交渉を含む外交的解決を強く求める」と述べた。ただ、米国の軍事行動への論評は避けた。


米国は今回、国連安全保障理事会の決議なしに攻撃に踏み切った。トランプ氏は「差し迫った脅威」があったとしているが、その根拠は不十分との見方が多い。


国際法に基づかない武力の行使が許されれば、世界各地で力による衝突が繰り広げられてしまう。日本の領土・領海が力ずくで奪われる危険性も高まろう。


首相は来週訪米し、トランプ氏と会談する予定だ。米国の振る舞いが「法の支配」を傷つけ、国際社会を不安定化させていることを率直に伝えるべきだ。エネルギーの大半を中東に依存する日本にとって、中東の安定は死活的に重要だ。


日本は中東各国と宗教的な対立を抱えていない。イランとも伝統的に良好な関係にある。安倍政権時代には、毎年のようにイラン側の要望で首脳会談が行われた。2019年には、日本の首相として41年ぶりに安倍氏がイランを訪問し、地域の緊張緩和に努めたこともある。高市政権の外交力が問われている。


一方、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」幹部は、自国の南にあるホルムズ海峡を封鎖したと述べ、航行する船舶に「火をつける」と威嚇した。海峡は中東から原油や液化天然ガス(LNG)を日本などに輸送する要衝である。


さらにイランは、サウジアラビア国営石油会社の製油所、カタールのLNG施設などをドローンで攻撃した。


米国などへの報復の名目で周辺国を攻撃し、世界経済を混乱に陥らせる戦術は極めて卑劣であり、容認できない。


米軍は、空母打撃群をはじめとした戦力を中東に集中させている。他の地域で米軍の守りが手薄となれば、アジア太平洋地域の安全保障に悪影響が及ぶ。


米国は、中国の軍事的威圧に対処するためにも、イラン攻撃を長引かせるべきではない。


夏川明雄(政治評論家)


(2026年3月12日付『朝雲』より)

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