朝雲寸言(2026年1月15日付)
- 1月15日
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更新日:3 日前

米国第5代大統領ジェームズ・モンローが欧州と南北米大陸の相互不干渉政策を打ちだしたのは1823年、今から200年以上前のことである。以来、米国は欧州の紛争に巻き込まれることを回避する一方で欧州各国の米大陸への介入を排除し中南米に対する勢力の拡大を図った。
1902年セオドア・ルーズベルト大統領は英独伊によるベネズエラ干渉を調停し、パナマの独立を支援し、ドミニカ共和国の保護国化など、こん棒外交と呼ばれる一連の外交政策によって南米への拡大関与政策を展開した。
特に大西洋と太平洋を結ぶパナマ運河を開通させ南北米大陸における制海権・通商権を完全に掌握して中南米諸国に対する支配と圧力を高めた。
その後、ウィルソン大統領の宣教師外交、フランクリン・ルーズベルト大統領の善隣外交と名前を変えながらも中南米は米国の裏庭であるという認識は変わることなく今日まで続いている。
新年が明けて3日、トランプ大統領はベネズエラの首都カラカスに対し大規模な軍事作戦を遂行してマドゥロ大統領夫妻を拘束し米国に移送・収容した。実は米国は1989年、パナマ侵攻作戦で同様の軍事作戦を遂行している。
トランプ版モンロー主義が次に見つめているのはどこか。キューバやグリーンランドかもしれない。しかしその先に見えるのはベネズエラを支援する中国、イラン、ロシアではないかと小欄は思う。
(2026年1月15日付『朝雲』より)






