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朝雲寸言(2025年5月8日付)

2025年5月8日
読了時間: 2分

更新日:6月8日


「日本一の桜、見に来てけじゃ」。先月、青森県弘前市に住む友人に誘われて、初めて弘前公園さくらまつりに行ってきた。淡いピンクのソメイヨシノがちょうど満開で、まだ雪に覆われた岩木山とのコントラストも絶景だった。


ガイドさんの説明によると、弘前城跡(現在の弘前公園)で桜の植樹が本格的に始まったのは明治になってから。廃藩後の荒れ果ててゆく光景に心を痛めた旧藩士らが苗木を寄贈し、その後、何度かの植樹を重ねて今の景観がつくられた。大正時代には初の観桜会が催され、100周年に当たる2018年のまつりでは航空自衛隊のブルーインパルスが祝賀飛行を披露している。


52種約2600本の桜のうちソメイヨシノが約1700本。その寿命は通常60~70年だが、園内には樹齢100年を超える老木が400本以上ある。秘密は青森県特産のリンゴの栽培技術を応用した「弘前方式」と呼ばれる管理方法にあるのだという。


かつてはベテランの樹木医が1人ですべての桜を管理していた。その技術を継承しようと、10年ほど前に「チーム桜守(さくらもり)」が発足。現在は3人の樹木医を中心に市公園緑地課の職員約45人がチームを組んで、1本1本の健康に気を配っている。


会期中に訪れる人は、例年200万人を超えると聞く。「この景色を100年先までつなげたい」。花見客の去った公園では、桜守たちがもう次の作業に取りかかっている。


(2025年5月8日付『朝雲』より)

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