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秀吉再考 倉山満 著

  • 2月12日
  • 読了時間: 1分

農民から天下人へと上り詰めた「日本一の出世人」として知られる豊臣秀吉。その人物像にあらためて光を当て、多面的に捉え直した。


著者が着目したのは、戦国三英傑を象徴するホトトギスの句だ。「鳴かぬなら殺してしまえ」の織田信長、「鳴かせてみせよう」の秀吉、「鳴くまで待とう」の徳川家康。著者はこの三句に3人の本質が凝縮されているとみる。


信長は決断、家康は忍耐、そして秀吉は「工夫」。力でも忍耐でもなく、状況を動かす知恵こそが秀吉の核心だと位置づける。


一方で、秀吉像の扱いについては容易ではないと著者は指摘する。


一般には善玉として語られることが多いが、実際には残虐な側面も併せ持つ。著者はその二面性を排除せず、権力掌握から崩壊までの過程を通じて、秀吉の「人間としての揺らぎ」を描き出した。


章題には「秀吉に学ぶ、粛清されない生き方」「アメリカ合衆国より400年先駆けている刀狩り」など、現代的視点を交えた切り口も並ぶ。


(ワニブックス刊、1500円)

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