パレスチナ/イスラエルを読み解く 錦田愛子 著
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約500ページに及ぶ大著である。分量的に忌避する人が多いと思うが、この本は違う。
題名を見れば、この本が提供するべき情報や内容がこれだけのものになることは当然だと思うが、理由はそれではない。
著者はこの本を書き上げるに当たり、原稿執筆が「遅れに遅れた」ことで逆に「こうなったら徹底的にデータの裏を取り、納得のいくものを出したいという気持ちが強くなった」と吐露する。
「文章の読みやすさ、説明する事態の流れのつながりや因果関係など、気になる点をさらに書き込むことにした」
メディア出身の父から「文章は簡潔に書くべし」と言われ続けたエピソードなどからも、著者の本書にかけた並々ならぬ思いが伝わる。
「納得いくまでやらないと気が済まない」性分の著者が描くパレスチナとイスラエルの対立構造について、誰もが理解しやすいよう解説している。
今後の中東情勢を巡る議論の上で、まさにバイブル的存在となる大著だ。
(えにし書房刊、2970円)












