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愛国心とは何か 貝塚茂樹 著

  • 2月4日
  • 読了時間: 1分

愛国心があるか問われて即答できる人は多くない。一方、郷土愛なら誰でも少なからずある。


「愛国心」は明治時代に持ち込まれた言葉だ。先祖や故郷への愛着を表す「パトリオティズム」と、民族の統一と国家へのこだわりを表す「ナショナリズム」を、天皇ありきの「忠君愛国」と訳したのが始まりだ。


「『愛国心』という言葉が好きではない」――。


意外にも三島由紀夫の言葉だ。理由は「官製のにおいがするから」。自身が国の一員でありながら切り離された対象として愛するのが「わざとらしくて嫌い」という。


戦後、愛国心はタブー視されている。義務教育のカリキュラムに記されてはいるが、そんな授業を受けた覚えはない。


とはいえ、戦前と比べれば、国を好きとも嫌いとも思わずにいられるのは幸せなことかもしれない。


ただ、少子化が進み移民も増える中、誰も愛国心を語らずに残るのは「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、抜け目のない国」なのだろう。


(扶桑社刊、1155円)


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