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防研セミナー


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<51> 満州にみる東アジアの戦後秩序の原点
今月の講師 藤井元博氏 戦史研究センター 主任研究官 1986年5月生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科後期博士課程(史学)単位取得退学。2017年防衛研究所入所。専門分野は近現代中国の軍事史、政治外交史。主な業績に「中国国民党軍の終戦処理:対日反攻から接収へ」(『安全保障戦略研究』第1巻第1号、2020年8月)、「日中戦争期の華中・華南地域をめぐる中国国民政府の軍事体制:政治工作と軍事作戦の関係を中心に1938-1941」(『安全保障戦略研究』第2巻第2号、2022年3月) 満州の勢力圏化争う日・ソ・中 近年、国際秩序の不安定化とともに勢力圏をキーワードに国際情勢を語る議論が散見される。しかし東アジアに目を向ければ、戦後秩序の形成そのものが、勢力圏的発想と切り離せない形で進んできた。その縮図ともいえるのが満洲(中国東北地域)である。満洲は華北地域・シベリア・朝鮮半島・モンゴルと接続する多民族的な辺境地域であり、それゆえに近代以降の東アジアにおける角逐の舞台となってきた。そこで、終戦前後にさかのぼり、満洲から戦後東アジ
防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<50> 韓国のWPS政策
今月の講師 小池修氏 防衛研究所 政策研究部 防衛政策研究室 研究員 京都生まれ横浜育ち。東京大学教養学部卒業後、同大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修士課程修了、博士後期課程単位取得満期退学。専門分野は韓国の外交・安全保障政策。韓国国防大学校(KNDU)との日韓教官交流や安全保障戦略課程(旧・一般課程)の東アジアの安全保障講座などを担当。 日本に先立つ韓国の取り組み 2000年に女性・平和・安全保障(WPS)に関する国連安全保障理事会決議第1325号(決議1325)が採択されて以来、韓国では14年の第1期に始まり、24年の第4期まで4回にわたって国家行動計画が策定されてきた。 これは15年に第1次政府行動計画を策定した日本に先立つものである。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<47> 日本と同志国の防衛協力
――増大する重要性と日本の役割 今月の講師 小熊真也氏 防衛研究所 政策研究部 防衛政策研究室 研究員 1997(平成9)年生まれ、新潟県出身。国際基督教大学教養学部卒業、オーストラリア国立大学大学院修士課程(国際関係学)修了。2021年防衛研究所入所。専門分野は日本の安全保障政策、インド太平洋地域の安全保障、政策決定過程論。主な業績として、「防衛戦略の変化と継続性 ―2022年「国家防衛戦略」と新時代の防衛力―」(『安全保障戦略研究』第5巻第2号、2025年)など。 日本は諸外国と防衛協力を行っているが、特に近年活発になっているのが米国以外の「同志国」と呼ばれる国々との連携である。2022年に策定された国家防衛戦略では、「同志国等との連携」は防衛目標を実現するためのアプローチの一つに位置付けられている。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<48> 「能動的サイバー防御」
今月の講師 山口章浩氏 防衛研究所 政策研究部 サイバー安全保障研究室 研究員 1995(平成7)年生まれ、京都府出身。香川大学法学部法学科卒業、神戸大学大学院国際協力研究科博士後期課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員DC-1などを経て、2024年から防衛研究所。専門は国際法(国家責任法)、サイバー安全保障政策。主な著作として「武力紛争当事者による国際人道法の尊重を確保する第三国の義務」『六甲台論集』(22年)、「『能動的サイバー防御』導入と国際法上の評価――特に『アクセス・無害化措置』について」NIDSコメンタリー(25年)など。 攻撃元アクセスし協働で無害化措置 国家安全保障戦略で示されたサイバー安全保障の強化方針を制度化して、「能動的サイバー防御」関連法が5月に成立した。防衛省・自衛隊についても、今後は政府や重要インフラへのサイバー攻撃に対し、攻撃元のサーバーなどにアクセスし、無害化する措置を警察と協働して実施する役割を担う。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<47> 中国の認知戦と国際話語権
中国が世界に発信する「物語」にどう向き合うか 今月の講師 伊藤大輔3空佐 防衛研究所 戦史研究センター 安全保障政策史研究室所員 1976(昭和51)年生まれ。北海道出身。宇都宮大学大学院修了(経済学修士)、埼玉大学大学院修了(経営学修士)。開発集団、南混団、8空団、空幕防衛部、空幹校、中空などを経て2024年6月から現職。専門は軍事ドクトリン、旧海軍航空、習近平強軍思想。共著に『アミオ訳孫子』(ちくま学芸文庫、16年)、『米軍式人を動かすマネジメント』(日本経済新聞出版、16年)、『黄色い零戦』(飛鳥新社、21年)、『マレー進攻航空作戦』(芙蓉書房、23年)などがある。 自らに有利となる認知態勢を形成へ 『孫子』の兵法に「人を致して、人に致されず」という有名な言葉がある。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<46> プーチンのロシア
巧みな政権人事・手腕で体制構築 今月の講師 長谷川雄之氏 防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室 主任研究官 1988(昭和63)年生まれ、宮城県出身。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、東北大学大学院文学研究科歴史科学専攻博士後期課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員PD、広島市立大学広島平和研究所協力研究員などを経て、2018年から防衛研究所。専門は現代ロシア政治・安全保障研究、ロシア地域研究。主な業績として、共著『現代ロシア政治』(法律文化社、23年)、単著『ロシア大統領権力の制度分析』(慶應義塾大学出版会、25年)などがある。 混乱期ロシアと「超大統領制」 1991年12月のソ連解体により、ロシア国内の政治・経済・社会情勢は急速に不安化した。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<45> 戦後80年~日本の責任の転換
今月の講師 石原雄介氏 防衛研究所 政策研究部 防衛政策研究室 主任研究官 1984(昭和59)年生まれ。神奈川県出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、オーストラリア国立大学戦略防衛研究センター修士課程・同博士課程修了(国際関係博士)。2010年防衛研究所入所。今年4月から現職。専門はアジア太平洋の安全保障・国際関係。本記事と関連がある近著として、「検証「瓶の蓋」論:1970年代初頭日米中三国間の議論と不一致」『安全保障戦略研究』第3巻第2号(2023年3月)207~234頁がある。 変革期を迎える戦後の国際秩序 戦後の国際秩序が変革期を迎えたとの言説が見聞されて久しい。そのことは、長年、世界の平和と繁栄に覇権国として大きな役割を果たしてきた米国を取り巻く状況に大きな変化が生まれていることを鑑みれば、驚くべきことではない。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<44> 前進根拠地の戦略的重要性
日露戦争における日本海軍のロジスティクス 今月の講師 石原明徳2海佐 防衛研究所 戦史研究センター 国際紛争史研究室所員 1971(昭和46)年生まれ、千葉県出身。立命館大学文学部卒業、93年海自入隊(一般幹部候補生44期)。経理・補給幹部。指揮幕僚課程修了、放送大学大学院修士課程修了、修士(学術)。第3術科学校教官、海自幹部学校教官などを経て、2022年から現職。今年4月から海幕総務課海自75年史編さん室兼務。専門は防衛装備移転史、軍事ロジスティクス史。最近の論文に「1950年代の台湾向け魚雷艇移転とその背景について」(『戦史研究年報』第27号、24年3月)、「ACSAの変遷―日米2国間から多国間へ―」(『海幹校戦略研究』第7巻2号、18年1月)などがある。 補給や支援拠点として柔軟展開 1904年に勃発した日露戦争における日本海軍の戦略意義は、大陸に展開する陸軍の兵站線確保にあった。これを達成するための海上作戦の継続が、日露戦争における日本海軍ロジスティクスの目的であったと言えよう。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<43> インドネシアのプラボウォ
政権下における政軍関係 今月の講師 富川英生氏 防衛研究所 理論研究部 社会・経済研究室長 1971(昭和46)年生まれ、兵庫県出身。千葉大学法経学部卒業、東京大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済修士)、同博士課程中退、豪国防大学防衛戦略研究課程修了、英シェフィールド大学東アジア研究課程修了(修士・東アジア研究)。2003年防衛研究所。専門は東南アジア諸国の経済・産業政策で、グローバルな防衛装備ビジネスや国際安全保障の経済的側面なども研究。主な研究論文に「国防イノベーション・エコシステムのマネジメント」『国際安全保障』第49巻第1号(21年6月)など。 懸念の声上がる「軍の二重機能」 2025年3月、インドネシアの国民会議(下院議会に相当)は「インドネシア国軍に関する法」の改正案を可決した。


防研セミナー 時代を読み解く シリーズ<42> 北朝鮮の新たな核ドクトリン
今月の講師 浅見明咲氏 防衛研究所 地域研究部 アジア・アフリカ研究室 研究員 1991(平成3)年生まれ、埼玉県出身。国際教養大学国際教養学部卒業、韓国ソウル国立大学国際大学院修士課程修了。2020年防衛研究所入所。専門分野は北朝鮮の外交軍事政策、米韓同盟、日米韓安保協力。主な業績として「米韓同盟と韓国の選択-拡大抑止と核保有に関する考察」(N1DSコメンタリー第358号)、「北朝鮮の軍事態勢-金正恩政権における核・ミサイルと通常戦力の変化およびその狙い-」(『安全保障戦略研究』第2巻第1号)などがある。 紛争主導権握る新たな核戦略に 2022年、北朝鮮は、新たな核ドクトリンである「朝鮮民主主義人民共和国核武力政策について(以下、核武力政策)」を採択した。






