声を上げる自由 ラヴィーシュ・クマール 著、倉田夏樹 訳
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インドの著名なジャーナリストである著者が、急速に変質する自国の民主主義の現状を鋭く告発する論考集だ。
2014年のモディ政権発足以降、インドでは権威主義化が進み、フェイクニュースのはん濫や報道機関への圧力によって言論空間が大きく揺らいだと指摘する。
著者はNDTVインディアの看板アンカーとして知られ、現在は登録者数1400万人超のユーチューブチャンネルで発信を続けている。
本書では、政治・社会・文化の各側面から「声を上げる自由」がいかに脅かされているかを具体的な事例を交えて論じ、恐怖と分断が広がる社会の実相を浮き彫りにする。
「恐怖支配の国家プロジェクト」「民主主義を前進させる市民ジャーナリズムの力」など全15章で構成。メディアの沈黙が市民の沈黙を生み、民主主義の基盤が揺らぐ過程を、現場を歩いてきた記者ならではの視点で描く。
「アジアのノーベル賞」といわれるラモン・マグサイサイ賞受賞者でもある著者の言葉は、インドに限らず、世界各地で広がる民主主義の後退を考える上でも示唆に富んでいる。
(作品社刊、3520円)













