日露戦争と日本像の転換 飯倉 章 著
- 4月2日
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更新日:5月15日
20世紀初頭、欧米列強の眼中になかった日本。しかし、日露戦争で勝利を重ねていく日本は次第に注目されるようになる。本書は日露戦争期に欧米社会が抱いた「日本像」がどのように変化したのかを、当時の新聞や雑誌などの膨大なメディア史料から解き明かした一冊だ。
日本が単なる極東の小国から、白人支配の国際秩序を揺るがす「異質な強国」として認識され、欧米各国にとっての「脅威」や「ライバル」、さらには「モデル」へと変貌していく過程を実証的に描き出している。
本書で特筆したい点は、その圧倒的なリサーチ力だ。欧米の権威ある主要メディアだけでなく、大衆向けの三流紙に至るまで幅広い文献が引用されており、当時の「世論の様子」が手に取るように分かる。
「世界から見た日本」というイメージが、メディアの報道によってどう作られ、どう変わっていったのか。歴史好きはもちろん、現代のネットニュースや、SNSの世論の動きに興味がある人にも薦めたい作品になっている。
(吉川弘文館刊、9350円)













