中東戦争最前線 飯山 陽 著
- 2 日前
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「日本のメディアによる中東報道は現実と乖離(かいり)している」――。イスラム思想研究者である著者は本書でそう断言する。
日本のマスメディアとは異なる視点から、激動する中東情勢を読み解いた一冊だ。
日本のメディアは「可哀想なパレスチナと残虐なイスラエル」という二元論で報じがちだ。例えばイランの核問題に関しても「民生利用のための開発であり、兵器開発はしていない」と伝えるが、現実には民生用に不要な高濃縮ウランを大量に生産・保有している。
世界各国が核保有阻止に奔走している中、日本だけが別の世界にいるかのような錯覚に陥る報道っぷりだ。
著者はこうしたメディアの姿勢を痛烈に批判しており、既存のニュースに不信感を抱く人には、特にお薦めしたい。
また、アメリカの動向に切り込んでいる点も見どころだ。トランプ政権による「ハーバード大学への政府助成金などの凍結」騒動を取り上げ、なぜ凍結に至ったのか、名門大学でどのような中東研究が行われているのかを詳解している。
偏った報道のベールを剥がし、国際政治のシビアな現実を浮き彫りにする本作は、中東情勢の「真実」を知るきっかけになるだろう。
(育鵬社刊、1210円)












