創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

防衛関連ニュース

儀仗隊の卵たち(2) 儀仗銃授与に向け第一の関門へ 目指すは「見極め」合格(2025年9月27日)

2025年10月23日更新


(2)


約3カ月にわたって新隊員後期教育(普通科)を終え、修了式に臨んだ(左から)島崎1士、小松1士、桑原1士(9月27日、東京都の練馬駐屯地)


入隊から実務実施まで(=陸自資料を元に作成)


新隊員後期教育で苦楽を共にした仲間たちに見送られる3人。(左から)島崎1士、小松1士、桑原1士(9月27日、東京都の練馬駐屯地)

画像の続きを(他6点)見る》》》》》》》

 「儀仗た~い、気をつけっ!!」――。東京・市ヶ谷の防衛省正門を入って石段を上がると、威勢の良い声が響きわたる。彼らは陸上自衛隊第302保安警務中隊(以下、302保警中)に所属する隊員たち。外国の賓客を「特別儀仗」で迎える国内唯一の部隊だ。特別儀仗任務がいつ入るか分からない中、最高のパフォーマンスが発揮できるよう、日々「百人一致」を目標に厳しい鍛錬に臨んでいる。そんな同中隊に9月下旬、新隊員が着隊した。「儀仗隊の卵たち」第2弾は新隊員前・後期教育を修了し、全国から選抜された若き儀仗隊員たちにスポットを当てる。(寉見陽平・櫻井穂乃香)

仲間との別れ 憧れの部隊へ

 「本教育で学んだことを糧にして、強い自衛隊の象徴としての役割を果たしてくれることを期待しています」――。

 9月27日、練馬駐屯地で新隊員後期教育(普通科)の修了式が行われた。普通科隊員になるため、7月から約3カ月にわたった教育が修了した。

 第1普通科連隊長の篠部大介1佐は式辞で、302保警中に配属が決まった3人に向け、激励すると共にこう付け加えた。

 「狭き門を選抜された皆さんは華々しく思われがちですが、猛暑の中、あるいは極寒の中、ピクリとも動じない強靱な体力、精神力、一糸乱れない規律ある行動が必要となります」

 その言葉通り、302保警中は全国で選ばれた隊員のみで構成され、毎日厳しい訓練を行い、日本で唯一「特別儀仗」実務を遂行できる「唯一無二の部隊」だ。

 諸外国の首脳など、海外の賓客が最初に目にする自衛隊の部隊が彼らということもあり、隊員には日常的に姿勢や体型の維持がおのずと義務付けられる。

 そんな特別儀仗隊を志望した3人は、式典が終わるとすぐに3カ月間苦楽を共にした仲間たちに別れを告げなければならない。

 「3カ月間、・・・

「儀仗隊の卵たち 第1回目」はこちら》》》》》

「儀仗隊の卵たち 第3回目」はこちら》》》》》

(1) https://x.com/AsagumoNews52/status/1981284488270532656
(2) https://x.com/AsagumoNews52/status/1981919540222271682

続きを読む

最新ニュースLATEST NEWS