防衛産業の裾野拡大へ
- 4 日前
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防衛基盤整備協会(BSK、9月にDFEIIへ改称)が今年4月に開始した新サービス「DFEIIメンバーシップ」が、サプライヤーの支援策として注目を集めている。制度開始から3カ月で参加企業は110社を超え、順調な滑り出しとなった。プライム企業とサプライヤーの情報格差を埋め、横の連携強化を目的とした同制度について、常務理事の岡田康弘氏と第2事業部の六畑方之部長に話を聞いた。
「DFEIIメンバーシップ」でサプライヤー支援 防衛基盤整備協会

制度の柱となるのは、全国300以上にも及ぶ防衛関連調達窓口から発出される公告情報の一元化だ。会員専用サイトで検索できるようにし、「陸上自衛隊」や「航空機」など多様な切り口で絞り込める。入札日や原文リンクも確認できる。岡田常務は「企業が個別に情報を集めるのは大きな負担。特にサプライヤーなどは専門に人員を割けないため、情報アクセスの改善が急務だった」と語る。
過去の契約情報も重要なサービスの一つだ。2024年度以降の契約実績を収集し、品目、発注機関、受注企業、契約金額を一覧化。「このような契約なら、自社でも一部を担えるのではないか」と判断する材料として活用できる。また、企業間マッチング機能も備え、会員企業の技術や製品を写真付きで掲載し、業務依頼や受託可能な仕事を募集することもできる。
さらに、調達制度や政策、秘密保全などの「お役立ち資料」、防衛産業関連ニュースの配信、防衛省への意見集約窓口など、計8つのサービスを展開する。27年度には会員企業が無料で出展できる展示会も計画している。
会員区分は正会員、準会員、サポート会員の3種類。正会員は全サービスを利用でき、準会員はサイト内サービスのみ。会費は企業規模に応じた価格で、9月末までの申し込みで2027度分まで半額となる。入会要件には、下請け・孫請けを含め、過去5年間に防衛関連の契約実績があること。実績のないベンチャーなどは、既存会員や官公庁・産業団体の推薦で入会できる。
制度の創設には、サプライヤーの情報不足と、横のつながりの弱さが課題となっていたことが背景にある。岡田常務は「プライム企業は防衛省から直接情報を得られるが、サプライヤーはそうはいかない。以前に防衛装備庁から事業を受託した時に課題を痛感した」と振り返る。
また、サービス開始から3カ月が経ち、業種や企業の立場によって必要なサービスの異なる点が明らかになったという。「業種別・企業レベル別のニーズを分析し、サービスを細分化していく必要がある」と語り、今後アンケートを行ってブラッシュ・アップを図っていく方針だ。
防衛産業全体では、防衛予算の増加を背景に受注が増え、各企業で防衛部門の存在感が高まっている。中小企業の参入環境も整いつつあり、AI、宇宙、ドローンなど新たな領域のスタートアップの参加も期待される。岡田常務は「まずは認知度を高めたい。防衛省とも情報交換を続け、サプライヤーの声を政策に反映する橋渡し役を果たしたい」と語った。
登録企業および申し込み要領を含む制度の概要は、QRコードから確認できる。 (三輪直史)














