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 めざせ!体力強化 <46>体力検定⑤

 海空自衛隊が行う体力検定(測定)Ⅱ(陸自は「戦技等に直結する体力検定」に移行中)の3種目(男性は40歳未満、女性は30歳未満の自衛官対象)のうち、懸垂(斜め懸垂)に続く今回はソフトボール投げの留意点、記録向上のポイントを伝える。(2018年7月19日付「自衛隊スポーツ」)

動きの6フェイズ知る 骨盤の回旋運動が重要

ソフトボール投げ

 ボール投げはまず、「体の動きを知ってほしい」と体校体育班長の柴田勉3空佐。体の動きは次の6フェイズに分けられる。


 ①「ワインドアップフェイズ」=足を高く上げて軸足でバランスよく真っすぐに立ち、軸足の股関節で一瞬タメをつくる(写真①)。


 ②「アーリーコッキングフェイズ」=体が投球方向に移動(並進運動)して、踏み出し足が地面に着地する(写真②、③)。

 


 ③「レイトコッキングフェイズ」=腕が大きく開かれる。腕を後回旋しリラックスする(写真④)。


 ④「アクセレレーションフェイズ」=骨盤が回旋し、下肢→体幹→上肢への連動が生まれ、腕が加速。肘は肩より上を通過。正面から見て肩、肘、手首の順に振り出される(写真⑤)。


 ⑤「アーリーフォロースルーフェイズ」=ボールをリリースし、腕が地面と平行になるまで(写真⑥)。

 ⑥「レイトフォロースルーフェイズ」=手(腕)が体と交差するまで(写真⑥)。


 記録向上のためには「体の機能の向上が必要です」と柴田班長。腕立て伏せ、腹筋、3千メートル走はボール投げの向上にもつながる。また、下肢→体幹→上肢(腕)へ力、スピードをうまく伝えるために、「骨盤の回旋が重要になります」とも。

 回旋運動のトレーニングの一例として、ほうきの柄などを横にして腰の後ろに当て、腰を回旋するトレーニングがある。

 投球技術の向上も必要。正しい腕のスイング(「アクセレレーションフェイズ」で説明)を身に付ける。

 一方で「(日ごろ)ボールを投げていないと肩を壊しやすい」(柴田班長)。チューブを使った肩のインナーマッスルトレーニングも勧める。

 (次回は「走り幅跳び」を伝えます)

 

 

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