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 めざせ!体力強化 <23>ランニング(錬成法)①

 走力向上のためには適切な練習も欠かせない。体力検定・測定に取り入れられる3000メートル走をはじめとする中距離走の走力を向上させる主な錬成方法を体育学校体育班長の森下敬介3陸佐に取材した。今月号と来月号の2回にわたって伝える。(2016年2月18日付「自衛隊スポーツ」)

余裕のある走りから始め 最後は全力に近い状態で

(撮影協力・高橋彰2陸曹(左)、渋谷健2陸曹(右)=体校体育班)

 ◇正しいフォームで
 走力の向上のためには、まず正しいフォームを意識して走る(フォームの留意点については2015年11、12月号で掲載)。

 基礎的な錬成方法としては、「時間走」「距離走」がある。ともに時間や距離を決め、一定の負荷(ペース)で行う。

 時間や距離の設定の目安は、3000メートル走を向上させる場合、「あまり長く走る必要はありません。時間は30分から1時間。距離は5キロから10キロほどで良いでしょう」と森下班長。

 マンネリ化に陥りやすいため、目的を明確にし適切な時間・距離の設定が必要。

 「LSD」(ロング・スロー・ディスタンス)という長く、ゆっくり、距離を取る方法もある。目安は一般的に90分以上。

 「ジョギング」は比較的ゆっくりとしたペースで、短い距離を走る。

 ◇徐々に上げていく
 ゆっくりした走りの時間走や距離走などは毎日行ってもよい。

 体力・走力がついてきたら週に1度ほど「ペース走」「ビルドアップ」「インターバル」(次回紹介)を組み入れる。この三つが「(錬成の)3本柱になります」と森下班長。

 「ペース走」は設定した距離を一定の負荷(レースペースの80~90%)で走る。3キロから5キロが目安。低体力者は短い距離(1~3キロ)で行う。

 「ビルドアップ」は段階的にペースアップする方法。会話ができるぐらいの走り=写真㊤=から徐々に上げ、最後は全力疾走=同㊦=で走り抜く。

 3000メートル走の錬成の場合、距離は5キロを設定。1キロ当たり5~10秒を目安に上げていく(表参照)。森下班長は「余裕のある走りから入り、少しずつ上げ、最後は全力に近い状態で走ってください」と話している。

 

 

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