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中国軍機が空自機にレーダー 沖縄南東公海上 照射2回、政府が強く抗議(2025年12月7日)

2025年12月10日更新


中国軍機のJ15戦闘機=防衛省提供

 防衛省は12月7日、沖縄本島南東の公海上で6日、中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ15戦闘機が、航空自衛隊のF15戦闘機に対してレーダー照射をしたと発表した。

 自衛隊機は対領空侵犯措置を取っていた。同省によると、こうした事案を確認したのは初めて。日本政府は外交ルートなどを通じて中国側に強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れた。

 レーダー照射は6日午後4時32分ごろから35分ごろと、午後6時37分ごろから午後7時8分ごろの2回で、それぞれ別のF15に対して断続的に行われた。

 小泉進次郎防衛相は7日未明に臨時会見を開き、「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為だ」と非難した。

 その上で「中国側に強く抗議し再発防止を厳重に申し入れた」ことを明らかにした。

 戦闘機のレーダーには、攻撃目標を定める火器管制用に加え、相手機を探す捜索用がある。中国側がどのような目的でレーダーを照射したかは不明という。

 自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するために日中の防衛当局はホットライン(専用回線)を運用しているが、今回、使用の有無を明らかになっていない。

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