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石破首相 文民統制の重要性訴える 個人見解の戦後80年所感公表(2025年10月10日)
2025年10月23日更新

戦後80年所感について説明する石破首相(10月10日、首相官邸)=首相官邸提供
石破茂首相は10月10日、戦後80年にあたって先の大戦に関する首相個人の見解をまとめた「首相所感」を公表した。戦前の政府が軍部を統制できなくなった経緯を踏まえ、政府が自衛隊を統制する文民統制(シビリアンコントロール)の重要性を訴えた。過去の首相談話の歴史認識を引き継ぐとした。
所感は閣議決定しない形式で発表した。戦争に至った要因を(1)大日本帝国憲法(2)政府(3)議会(4)メディア(5)情報収集・分析――の5つの観点から定義した。
旧憲法下では文民統制が制度化されず、統帥権の独立が軍部の暴走を許したと問題視。軍部は統帥権の独立を「軍の政策全般や予算に対する政府及び議会の関与・統制を排除する手段」として使った。こうした中で政府が軍部に対する統制を失ってきたと説明する。
議会も軍事費の審議機能を失い、・・・