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防衛省 緊急発進に無人機検討(2025年10月16日)

2025年10月16日更新


防衛省が日本近海で確認した中国無人機の数(※推定含む。25年度は9月20日時点)


有人戦闘機のスクランブル対応の代替として検討されている無人偵察機「シーガーディアン」(米ジェネラル・アトミクス提供)

 防衛省は中国の無人機に対応する自衛隊機の緊急発進(スクランブル)に無人機の活用を検討する。航空自衛隊が2026年度から3年間かけて、海上自衛隊が導入する米国製の無人偵察機「シーガーディアン(MQ9B)」で検証する。日本周辺海域で確認される中国の無人機が年々増加している中、戦闘機の運用コストを抑制したい考えだ。(船木正尋)

増加する中国機に対応

 海自は東シナ海などでの情報収集を強化するため、2027年度にシーガーディアンを導入する方針だ。

 こうした中で空自も、この機体を活用する。関連費用として来年度予算の概算要求に約11億円を計上した。実証実験では、追尾や監視ができるか確認するほか、緊急発進対応についても検証する。

 無人機は一般的に20~30時間飛行できる一方で、戦闘機は2~3時間しか飛行できない。そのため、対領空侵犯措置には複数機で対応する必要があり、空自では戦闘機2機で緊急発進を実施している。

 防衛省関係者は「有人戦闘機は大きな人的・運用コストがかかる。無人機活用は必然的な流れだ」と語る。

 近年は・・・

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