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防衛力抜本的強化へ有識者提言 潜水艦の次世代動力活用求める(2025年9月19日)

2025年10月7日更新


提言書を中谷防衛相(右)に手渡す榊原座長(9月19日、防衛省)

防衛力強化に向けた提言の主なポイント
装備品輸出ルールの要件緩和 非戦闘目的の「5類型」のみを認める現行ルールの緩和検討
ミサイル垂直発射装置(VSL)搭載の潜水艦 新しい動力の潜水艦の検討。原潜や全固定電池などの活用も選択肢の一つに
無人化・省人化 無人アセットやAI、部外力の活用を進めた上での人員確保は、国の責務
多国間連携の重要性 日米安保体制の強化に加え、インド太平洋諸国、NATO諸国との連携
「防衛公社」の設立 社債発行による資金調達と防衛産業への投資
防衛力整備計画の見直し 計画の対象期間や見直しを柔軟に

 防衛力の抜本的強化に関する有識者会議(座長・榊原定征経団連名誉会長)は9月19日、報告書をまとめ、中谷元・防衛相に提言書を手渡した。防衛装備品の輸出に関し、非戦闘目的の「5類型」のみを認める現行ルールの緩和も指摘。敵の施設をたたく反撃能力を保有するミサイル垂直発射装置(VLS)搭載の潜水艦にも言及し、「次世代の動力」の活用を検討するよう求めた。

 同会議は政府が2022年に策定した国家安全保障戦略に基づく政策を推進するために今年2月に設置された。

 提言では、「抑止力の大幅な強化につながる」として、潜水艦に長射程ミサイルを発射できる垂直発射装置(VLS)の搭載に言及。長距離・長期間の移動や潜航が行えるよう「従来の例にとらわれることなく、次世代の動力を活用すること」の検討を求めた。

 ディーゼルエンジンで動く海上自衛隊の潜水艦は・・・

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