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北大東島で災派 台風8号で排水・輸送(2025年7月29日~8月3日)
2025年9月11日更新

排水作業を実施
陸自15旅団と空自那覇ヘリコプター空輸隊は7月29日から8月3日まで、台風8号の影響で記録的な大雨に見舞われた沖縄県の北大東島(北大東村)で、排水作業や人員輸送の災害派遣活動を行った。
沖縄本島から東に約360キロ離れた同島では床上浸水や道路冠水などが発生。玉木デニー県知事が15旅団長の上野和士将補(当時)に災害派遣を要請した。
これを受け、陸自15ヘリ隊の「LR2」連絡機(固定翼機)1機は29日夜、自衛隊の排水ポンプ5セットとその操作に当たる51普連の隊員2人、さらに国交省の緊急災害対策派遣隊「テックフォース」の2人を乗せて約1時間かけて現場に到着。併せて、空自那覇ヘリ空隊のCH47大型輸送ヘリ1機も同日夜、水や食料、簡易トイレなど計80箱、約900キロの支援物資を搭載して島に届けた。
自衛隊は翌30日から8月3日にかけて約1万3905立方メートルに及ぶ排水作業を実施=写真。また、連絡幹部として15旅団から沖縄県庁に2人、51普連から北大東村・南大東村の両役場に各2人が派遣され、自衛隊と各自治体との細かな連絡調整に当たった。
8月3日、緊急性の高い地域の排水が完了したことから、15旅団長の泉英夫将補に知事からの撤収要請があり、活動を終了した。