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ようこそ、ヨルダン軍儀仗隊 海外儀仗隊の研修受け入れ(2025年4月14日~17日)

2025年5月27日更新


本番3日前から段階的に訓練を重ね、最高練度の状態を保った特別儀仗隊と記念撮影するヨルダン軍儀仗隊のサメル大佐以下3人 (4月17日、防衛省)=陸自提供


約68年の歴史の中で、初めて海外の儀仗隊を受け入れた第302保安警務中隊。25代目の中隊長・清和3佐(手前右)がカウンターパートに当たるサメル大佐(手前左)と絆を深めた(4月17日、防衛省)=陸自提供


儀仗隊訓練の基準

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 第302保安警務中隊は1957(昭和32)年の創隊以来、初めて海外の儀仗隊を受け入れ、研修を実施した。4月14日から17日までの3日間、ヨルダン王室近衛隊儀仗群司令官のサメル・アルファレ大佐以下3人が来日し、日本で唯一「特別儀仗」を担当する同中隊の日頃の訓練やノウハウについて学んだ。今回は3日間のうち、初日と最終日に彼らを密着取材した。(寉見陽平)

302保安警務中隊 57年創隊以来初

 4月14日午前9時過ぎ、防衛省内の陸自第302保安警務中隊があるE1棟7階のエレベーター前。

 302保安警務中隊長の清和達哉3佐や通訳などの関係者は今日から3日間、研修として受け入れるヨルダン王室近衛隊儀仗群司令官のサメル大佐、近衛隊コマンド作戦参謀のアディーブ・アル―アソウフィ中佐、儀仗将校(小隊長相当)のシーブ・ダボウビ中尉と対面。清和3佐は3人を会議室へと案内した。

 会議室では、早速302中隊で第2小隊長兼総務幹部を務める四分一(しぶいち)歩2尉が司会を務め、同中隊の概要について紹介。ヨルダン軍儀仗隊の3人からは矢継ぎ早に質問が飛ぶ。

 「5方面警務隊の中に、特別儀仗の任務をもつ中隊は東方警務隊にしかないのか?」「小隊ごとで身長が違うのか?」「1個小隊は何人か?」「夏の服装は2種類か?」「服装は幹部も曹士も一緒か?」「銃のタイプは?」

 貪欲なまでに学ぼうとする3人の姿勢に圧倒された。続いて、実際に慰霊碑地区で行われている「班訓練」を見学。

 儀仗は本来、本番の日の3日前から段階的に(1)班(2)小隊(3)中隊と順番に訓練し、仕上げていく(図参照・儀仗隊訓練の基準)。

 班訓練では各隊員の癖の矯正や・・・

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