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防衛関連ニュース
解説 ジェンダー視点を反映しやすく(2025年4月)
2025年4月24日更新
WPS国際連携室長 松沢朝子
陸幕WPS推進室の新設は次の4点で大きな意義があると考えています。
(1)陸自の防衛および警備の計画に関する事項などを所掌する陸幕防衛部に配置し、防衛省WPS推進計画の柱の一つである自衛隊の活動へのジェンダー視点の反映をしやすくしたこと(2)推進室長兼ジェンダー・アドバイザーに1佐を任命し、幕僚長などに対する助言をよりしやすくしたこと(3)推進室員全員をWPS専従にし、WPSの業務に集中できる体制を整備したこと(4)推進室員を男性の視点と女性の視点両方を陸自の活動に反映できるようなメンバーで構成し、男女双方の視点を確実に反映できるようにしたこと――。
特筆すべきは2024年4月の省WPS推進計画策定後、わずか1年で室設置を実現したことです。
陸自が驚異的な速さでWPSを推進できたのは森下陸幕長の強いコミットメントとリーダーシップの下、組織を挙げて取り組んだからに他なりません。
防衛省は約2年前から増田次官の下でWPSを積極的に進めてきました。組織のトップがWPSを主導したことでWPSの取り組みが飛躍的に進み、今や関係諸国・機関から注目され、日本の知見・経験の共有や協力を期待されるほどになっています。
防衛政策局にも4月1日にWPS国際連携室が新設されました。今年はWPSが誕生して25周年。WPS推進室とWPS国際連携室間の協力を含め、これまで以上に防衛省・自衛隊が組織一体となりWPSを強力に進めていくことに期待しています。