創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

防衛関連ニュース

「海上輸送群」が編成完結式(2025年4月6日)

2025年4月16日更新


中谷防衛相(左)から隊旗を授与される群司令の馬場1陸佐(いずれも4月6日、海自呉基地)

小型輸送艦「にほんばれ」の前で整列する海上輸送群の隊員たち

 海上輸送の専門部隊「自衛隊海上輸送群」の編成完結式が4月6日、海自呉基地(広島県)で行われた。南西諸島の防衛力を強化する「南西シフト」の一環として、島嶼部の駐屯地などへの人員や装備品の海上輸送力に注力する。防衛大臣直轄の陸海空共同の部隊だが、陸自隊員が「船乗り」としての中核を担う。(船木正尋)

島嶼部の輸送力強化へ

 式典には中谷元・防衛相や森下泰臣陸幕長のほか、呉市の新原芳明市長、地元選出の寺田稔元総務相ら来賓約120人が列席した。

 中谷氏は群司令の馬場公世1陸佐に隊旗を、「にほんばれ」の艦長を務める伊藤洋隆1海尉に自衛艦旗をそれぞれ授与。その後、陸上自衛官が「にほんばれ」に自衛艦旗を掲揚した。

 中谷氏は訓示で「今後、海上輸送の主役となるのは、陸上自衛官と海上自衛官の諸君である」と述べた。その上で「新しい時代の統合運用の象徴だ」と隊員たちを鼓舞した。さらに「恕」という言葉が書き込まれた色紙を掲げ、「相手の立場や心情を感じる気持ちが必要だ」と説いた。

 海上輸送群は防衛大臣の直轄部隊で、3月24日に新編された。輸送艦で本州から沖縄本島に加え、与那国島や奄美大島など南西諸島の離島までの海上輸送路を確保する。

 式典終了後、・・・

続きを読む

最新ニュースLATEST NEWS