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「統合作戦司令部」が発足 南雲新司令官が決意表明(2025年3月24日)

2025年3月28日更新

 陸海空自衛隊とサイバー・宇宙を含めた部隊を平素から有事まで一元的に指揮する「統合作戦司令部(JJOC)」=司令官・南雲憲一郎空将以下約240人=が3月24日付で新編され、同日、防衛省で編成完結式・記念行事が行われた。

 防衛省講堂で開かれた式典には歴代防衛相や国会議員、駐在武官ら各国の在京大使館関係者、防衛省・自衛隊の高級幹部、隊員家族ら計約400人が出席。国歌吹奏の後、同日付で初代司令官に任命された南雲憲一郎空将に中谷防衛相から司令官旗が授与された。

 中谷大臣は訓示でJJOCの新設について「我が国の安全保障上、極めて大きな意義を有するものだ」と意義を強調。(1)即応性の向上(2)同盟国・同志国の司令部との連携――を要望し、「隊員諸君は我が国防衛における重要な一歩を踏み出した。明日の我が国の平和は諸君の双肩にかかっている」と激励した。

 続いて大臣自ら揮毫(きごう)した「統合作戦司令部」の看板と、司令部が信条とする武士道の言葉「一源三流」をつづった書が紹介され、大臣は「三つの流れ」が「涙・汗・血」を示し、「覚悟を持ってこそ志が達成できる意味だ」と説明した。

 その後、南雲司令官があいさつし、「防衛省・自衛隊の一翼を担う責任ある部隊として先達が築き上げてきた礎の上に立ち、新たな歴史を一歩一歩着実に歩む」と決意を表明した。

 最後に来賓を代表して吉田統幕長が「統合運用体制の抜本的強化の1丁目1番地がJJOCの新編だ。国際秩序の根幹が動揺しているこの時代に、我が国の安全、地域の平和と安定に直結する仕事ができることに誇りと使命感を持ち、われわれ“一親等”である統合幕僚監部と共に時代の責任を果たしていきましょう」と呼び掛けた。

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