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日比防衛相が会談 部隊運用の協議体新設(2025年2月24日)

2025年3月6日更新


握手を交わす中谷防衛相(左)とテオドロ国防相(2月24日、フィリピン・マニラ)=フィリピン国防省提供

日本が納入した「警戒管制レーダー」を視察した中谷防衛相(2月23日、ワレス空軍基地)=フィリピン空軍提供

 中谷元・防衛相は2月24日、フィリピンの首都マニラでテオドロ国防相と会談した。自衛隊と比軍との運用面の連携について協議する「戦略的対話」の新設で合意。防衛装備品を巡っては、日本からの輸出や技術協力の拡大を図るために、防衛当局のハイレベル協議枠組みを設けることも決めた。東・南シナ海で動きを活発化させる中国を念頭に、両国は米国や豪州などの同盟国・同志国との連携を深めることでも一致した。

装備品の輸出、技術協力を拡大

 中谷氏は会談冒頭、「国際情勢がますます複雑化、緊迫化する中、日比の連携の必要性は高まっている」と両国の連携強化の必要性を強調した。

 一方のテオドロ氏は「中国や他の国による一方的な試みに対し、日比が強くあり続けることを議論していきたい」と訴えた。

 会談では、安全保障分野の情報共有に関する「情報保護協定」締結に向け、情報保護のあり方についての防衛当局間の議論開始を決めた。

 中国が軍事活動を活発化させている東・南シナ海情勢についても議論し、力による一方的な現状変更の試みや、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対することで一致した。日本側は、同志国に防衛装備品などを無償で提供する「政府安全保障能力強化支援(OSA)」について、比軍の装備近代化に向けて継続的に支援していくことも伝えた。

 また、自衛隊と比軍を相互に往来しやすくする「円滑化協定(RAA)」発効後の連携の在り方や同軍に対する能力構築支援などの防衛協力についても議題に挙がった。

 中谷氏は会談後の共同記者発表で、・・・

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