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防衛関連ニュース
陸上自衛隊フォーラム 産学官が初の連携 防衛関連企業を招待(2025年2月18日~19日)
2025年2月27日更新
陸自の今後の方向性について語る森下陸幕長(いずれも2月18日、港区の三田共用会議所)
防衛関連企業が初参加し、森下陸幕長(中央)ら陸自幹部が企業の展示ブースを視察した
陸自は、毎年開催している「陸上自衛隊フォーラム」に、今回初めて日本の防衛関連企業を招待した。約40の企業・団体がブースを出展したほか、企業が直接、陸自や防衛装備庁の関係者らに提案できる場を設けた。森下陸幕長は基調講演で、今回「産学官」からの参加を募ったことについて「将来戦には国家の総力である『研究開発速度の向上』が求められるという危機感があるからだ」と語った。(寉見陽平)
約40の企業・団体がブース出展
「令和6年度陸上自衛隊フォーラム」は2月18、19の両日、東京都港区の「三田共用会議所」で行われた。今回で22回目。
2日間で延べ約1400人が来場し、防衛省・自衛隊のほか、他省庁、同盟・同志国の駐在武官、学術関係者らが出席したが、その半数以上が防衛関連企業だった。会場には防衛関連企業のブースが展示されたほか、企業側が陸自や装備庁などの関係者らに直接、提案や意見交換できる協議会も常時開設。
森下陸幕長は初日の基調講演で「陸上自衛隊の取り組みと今後の方向性」をテーマに取り上げ、まず、現下の国際情勢をめぐるロシアや中国、北朝鮮の動きについて言及した。
ロシアによるウクライナ侵攻は「我が国を含む民主主義国家にとって戦後最大の試練」であり、「ロシアの核兵器による威嚇など」はこれまでの戦い方を変えるものだと指摘。
中国は「台湾への武力行使の可能性を否定しない」とした上で、中国の軍事動向は「過去に例を見ない最大の戦略的挑戦」と位置付け、ミサイル関連技術が急速に進展している北朝鮮についても「我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威」と述べた。
同盟国の米国については、・・・