創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です
防衛関連ニュース
2025年度防衛費 重要施策を見る <4> 海自
2025年2月20日更新
FCネットワーク(イメージ)=防衛省提供
「水上艦隊」「情報作戦集団」を新編
防衛力整備計画の3年目となる令和7年度(2025)の海自予算は2兆3354億円で、前年度から約20%アップした。さまざまな装備品を取得するほか、それらをより効率的に運用するための大幅な部隊改編を計画している。齋藤海幕長は年頭の会見で、「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取り組みを継続すると共に、情勢の変化に応じて迅速に対応できる体制を維持する」と決意を述べた。
◆艦艇
新年度は「もがみ」型護衛艦の後継である「新型FFM」の3、4、5番艦と、「たいげい」型潜水艦の9番艦に着手する。新型FFMは居住区をカプセルベッド型にし、プライバシーに配慮するなど魅力化を図る。6年度から着手している「イージス・システム搭載艦」(2隻)は、実射試験を含む各種試験の準備経費に865億円を、「いずも」型1、2番艦の改修経費には18億円を計上。
高度化する経空脅威に対処するため、水上艦艇間でリアルタイムの情報共有を可能とする「FC(Fire Control=火器管制)ネットワーク」を整備する。7年度は運用試験に必要な2隻分を調達する。このほか「こんごう」型イージス艦(4隻)の除籍を見据え、後継艦検討のための技術調査を実施する。
◆航空機
航空機は能力向上型のP1哨戒機を2機、SH60L哨戒ヘリを・・・