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2025年度防衛費 重要施策を見る <2> 統幕(2025年2月)
2025年2月7日更新
統幕が一元的に担うスタンド・オフ防衛能力の運用イメージ
スタンド・オフの戦力化
2006年3月の統合幕僚監部の発足以来、初の大幅な組織改編として今年3月、「統合作戦司令部」が誕生する。
吉田統幕長は年頭のあいさつで「新設と同時に、平素から生起する複合事態対処を行うと共に、有事に際しては各軍種・領域の作戦を束ねた戦役構想を策定し、作戦指導ができなければならない」とその任務の重要性を説いた。
統合作戦司令部では、25(令和7)年度末(26年3月)から「12式地対艦誘導弾能力向上型」の「地発型」と米国製巡航ミサイル「トマホーク」の配備が始まるのに伴い、「スタンド・オフ防衛能力(反撃能力)」の戦力化を本格化させ、その運用を一元的に担う(図参照)。
同時に、統合演習などを通じて「領域横断作戦」能力の向上を重点的に進めていく考えだ。これまでの陸海空領域に加え、▽宇宙(衛星の活用による情報収集機能の強化など)▽サイバー(セキュリティー対策の強化、サイバー要員の育成など)▽電磁波(電子戦能力、電磁波管理機能の強化など)――の組み合わせにより非対称的な優勢を確保するため、抜本的な能力強化に取り組む。
宇宙領域では、・・・