創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

防衛関連ニュース

過去最大規模で「南海レスキュー」 南海トラフ地震想定 1万人超が参加(2025年1月13日~17日)

2025年1月24日更新


孤立地域の救援のため、陸自の施設器材や民間の通信車両を載せ、水しぶきと砂煙を上げて勢いよくビーチングする海自「くにさき」のLCAC(高知県東洋町の生見海岸)=写真はいずれも1月13日

飲料水などの生活支援物資を搭載し、浜辺に上陸した陸自の水陸両用車「AAV7」。沖合に停泊する海自輸送艦「くにさき」から発進した(徳島県海陽町の大里松原海岸)

 今年1月で阪神・淡路大震災から30年――。マグニチュード(M)9・0の南海トラフ巨大地震を想定した陸自中方主催の災害対処実動訓練「南海レスキュー2024」が1月13日から17日まで、近畿から東海、中国、四国の2府15県にまたがる広範囲にわたって過去最大規模で実施された。

 中部方面総監の小林弘樹陸将が統裁官を務める令和6年度方面隊実動演習として行われ、陸自隊員約1万人を主力に海空自や米軍、自治体、防災関係機関、企業などから計約1万1300人と、航空機30機超、艦艇7隻が参加した。

 道路が寸断され、孤立地域が多数発生した昨年1月の能登半島地震の教訓などを踏まえ、「孤立地域における発災直後の初動対処」に焦点を当て、(1)情報共有(2)人命救助活動(3)生活・インフラ支援(4)物資・人員輸送――の4本柱を演練。

 初日の13日には、徳島県海陽町の大里松原海岸で、飲料水などの救援物資を搭載した陸自水陸機動団(相浦)の水陸両用車「AAV7」5両が、沖合5キロに停泊する海自輸送艦「くにさき」から発進し、1両ずつ大きく車間を取りながら、ゆっくりと安全・着実に浜辺に着上陸する模様が報道公開された。
「AAV7」から降ろされた物資は、・・・

続きを読む

最新ニュースLATEST NEWS