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陸自災派 茨城、岩手、千葉で鳥インフル 24時間態勢で殺処分(2024年12月29日~2025年1月18日)

2025年1月23日更新


防護服を着用し、殺処分した鶏をコンテナに積み込む陸自隊員(12月31日、茨城県八千代町)=写真はいずれも統幕提供

指揮官から指示を受けながら鶏の殺処分作業に当たる空挺団の隊員(1月13日、千葉県銚子市)

  全国で鳥インフルエンザが蔓延する中、自衛隊は年末年始から各地で鶏の殺処分などに関する災害派遣に従事している。

 昨年12月29日には茨城県八千代町の養鶏場で鳥インフルエンザの陽性が確認され、同日正午過ぎ、茨城県の大井川和彦知事が陸自施設学校長の圓林栄喜将補(勝田)に災派を要請。同日から1月1日まで、第1施設団(古河)を主力に施設学校、武器学校(土浦)の隊員約200人が24時間態勢でローテーションを組み、鶏の殺処分などに当たった。

 自衛隊は全108万羽のうち約32万羽を担当。事後の防疫措置は自治体のみで可能となったことから、1月1日正午過ぎ、茨城県知事からの撤収要請を受けて活動を終了した。

 1月11日には岩手県盛岡市の養鶏場で鳥インフルエンザの陽性が確認され、岩手県の達増拓也知事が陸自東北方面特科連隊長の矢山善隆1佐(滝沢)に災派を要請。同隊主力の約160人が直ちに24時間態勢でローテーションを組み、14日夜までの間、全40万羽のうち約12万羽を処分した。

 1月12日には千葉県銚子市の養鶏場で鳥インフルエンザが確認され、千葉県の熊谷俊人知事が陸自1師団長の鳥海誠司陸将(練馬)に災派を要請。同日夜から翌13日夕までは高射学校(下志津)と需品学校(松戸)の約180人が、13日夕から14日未明までは空挺団(習志野)の約150人がそれぞれ24時間態勢で殺処分に従事。自衛隊は全41万羽のうち約12万羽を担当し、活動を終了した。

 1月18日には千葉県旭市の養鶏場で鳥インフルエンザが確認され、空挺団長の若松純也将補が知事からの災派要請を受けた。同隊の約200人が直ちに24時間態勢で全48万羽のうち約15万羽の殺処分に当たり、翌19日早朝に活動を終えた。

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