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政府 「国家サイバー統括室」新設 NISC後継 安保の司令塔(2025年1月)
2025年1月21日更新
政府は2025年度からサイバー安全保障体制を強化する。内閣官房に設置されている「内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)」を「国家サイバー統括室」に改め、トップとして次官級の「内閣サイバー官」を新設する。統括室をサイバー安保の司令塔組織に位置づけ、対応能力の向上を図る。
政府は25年1月召集の通常国会で、相手のサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の関連法案を提出する見通し。
NISCは現在、定員190人程度の体制でサイバー防御任務に当たっている。今後はさらなる実効性を高めるため、40人ほど増員する。内閣府にはサイバー安保担当の政策統括官を配置する。
政府の有識者会議は11月にまとめた最終提言でNISCの発展的改組を求めたほか、能動的サイバー防御を見据え、「警察や防衛省・自衛隊とし、その保有する能力・機能を十全に活用すべきである」と説いた。
国家安全保障戦略では「国や重要インフラ等の安全等を確保するために、サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させる」との目標を掲げている。