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鈴木前総隊司令官がラストフライト 36年間の自衛官人生を締めくくり(2024年12月11日)
2024年12月26日更新
ラストフライトを終えて恒例の水かけを受けた鈴木航空総隊司令官(当時)=写真はいずれも12月11日、横田基地(航空総隊司令部提供)
夫人から贈られた花束を抱えて基地隊員らと記念写真に納まる鈴木空将(前列中央)。36年間の自衛官人生を笑顔で締めくくった
航空総隊司令官の鈴木康彦空将(当時)は12月11日、36年間にわたる自衛官人生の締めくくりとしてラストフライトを行った。
鈴木空将は防大(32期)を卒業後、昭和63年に入隊し、中空司令部防衛部長、83空隊司令(兼那覇基地司令)、航空総隊司令部防衛部長、南西空司令官、統幕副長などを歴任。平成元年の初飛行以来、主にF4戦闘機に搭乗し、パイロットとしても各任務に当たってきた。令和5年3月から航空総隊司令官として部隊を率い、初の日伊共同訓練や2度目の日独共同訓練などに立ち会うなど諸外国との防衛交流にも尽力した。
気温8度の青空のもと、ラストフライトに臨んだ鈴木空将は入間基地でT4練習機に乗り込み、訓練を行い横田基地まで飛行し、大勢の隊員や米軍人、夫人が見守るなか着陸。夫人から花束を贈られ、基地隊員らと記念撮影を行った後、航空総隊副司令官の影浦誠樹空将や米第5空軍副司令官のジョン・M・シュッテ准将らによる恒例の水かけを受けた。
その後、夫人から贈られた花束を抱えて「このような形でラストフライトを迎えることができ、幸せに感じています。感謝しかない、本当にありがとう!」とあいさつし、自衛官として最後のフライトを笑顔で締めくくった。
12月20日をもって退職した鈴木前司令官は、「多くの先輩、同期、後輩、仲間たちと共に同じ目標に向かって進み続けた、極めて充実した自衛官人生でした」と振り返った。