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日米共同統合演習「キーン・ソード25」 変わらない共通の価値観(2024年10月23日~11月1日)

2024年12月17日更新


海自の輸送艦「くにさき」から発進し、ゴムボートで荒波を乗り越え、九州西方海域の離島に向かう陸自水陸機動団の隊員(10月29日)=統幕提供


沖縄本島の各医療拠点から送られてきた患者を那覇基地で収容し、より高度な医療を施すために埼玉県の入間基地に後送する空自C2輸送機の機内(10月31日)=統幕提供


海自の輸送艦「くにさき」から発進し、那覇の医療拠点に向かう空自のCH47大型輸送ヘリの機内で、島嶼部で負傷した患者の応急処置に当たる日米の医師や看護官(10月27日)=統幕提供


空自のC2輸送機で入間基地から長距離空中機動後、空挺降下する陸自空挺団の隊員(写真はいずれも10月25日、大分県の日出生台演習場)=統幕提供


見事なパラシュート降下を行う空挺団の隊員


オブザーバープログラムで陸自の奄美駐屯地を研修する世界10カ国とNATOからの軍関係者(10月26日)=統幕提供


実弾射撃する米軍のM142高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)=10月24日、北海道の矢臼別演習場(米軍提供)


四国沖で各種戦術訓練を行う海自の護衛艦「いせ」(手前)と米、豪、カナダの艦艇や航空機(11月30日)


着上陸訓練後、海自の輸送艦「くにさき」へと戻って来る陸自水陸機動団の水陸両用車「AAV7」(10月29日、九州西方海域)=統幕提供


共同記者会見で日米の連携強化をアピールする吉田統幕長(右)と米海軍のケーラー太平洋艦隊司令官(10月22日、長崎県の米海軍佐世保基地に寄港中の米揚陸艦「サンディエゴ」艦上)=統幕提供

 令和6年度日米共同統合実動演習「キーン・ソード25」が10月23日から11月1日まで、日米隊員計約4万5千人が参加して、我が国周辺海空域で行われた。今回初めて豪軍とカナダ軍の艦艇や航空機が参加し、海上訓練の一部に参加。共通の価値観と戦略的利益を共有する同盟国・同志国間の連携強化を図った。

日米隊員4万5千人

豪・加軍が初参加

 演習は、全国の自衛隊施設や在日米軍施設・区域のほか、民間の空港や港湾、鹿児島県の奄美大島、徳之島、沖永良部島などで行われ、自衛隊からは吉田統幕長を統裁官に約3万3千人と艦艇約30隻、航空機約250機が、米軍からはインド太平洋軍司令官のサミュエル・パパロ海軍大将を統裁官に同軍を中心に約1万2千人と艦艇約10隻、航空機約120機が参加した。

 開始に先立ち10月22日、長崎県の米海軍佐世保基地に寄港した米揚陸艦「サンディエゴ」艦上で、吉田統幕長と米海軍太平洋艦隊司令官のスティーブン・ケーラー海軍大将が共同記者会見に臨み、吉田統幕長は「力による現状変更をインド太平洋地域で決して認めない」という強い意志を表明。ケーラー司令官も「演習期間中、『いかなる侵略者からも日本を守る』という我々の責務を全ての人々が目の当たりにするだろう」と力強く述べた。

 期間中、・・・

 

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