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海自潜医隊が飽和潜水訓練 深度313mで作業(2024年9月24日~10月13日)
2024年12月11日更新
水中での作業に臨む潜水員(左が高田3曹)
【潜医隊=田浦】海自の潜水医学実験隊(司令・松崎宏治海将補)は9月24日から10月13日まで、「深深度飽和潜水訓練」を行った。飽和潜水員5人が深度313メートルでの水中作業に挑み、無事、帰還した。
飽和潜水は人間が深海の水圧に耐え、安全に長時間作業ができるように開発された潜水技術。飽和潜水をシミュレーションできる「深海潜水訓練装置」を使って行われる。潜水士は減圧室(DDC)に入り、ヘリウムなどの不活性ガスをあらかじめ体内で飽和状態になるまで人為的に加圧して吸収、水中での作業終了後は、再びDDCに入り、時間をかけて体内の不活性ガスを抜いていく。
訓練は9月24日にスタートし、27日には深度313メートルに到達。5人は加圧水槽(ウエット・ポッド)内で配管パイプのボルトを締めて組み立てるなど、水中作業や検証作業に従事、深深度における飽和潜水の実験研究に貢献した。その後、10月1日から減圧を開始し、約2週間かけて同13日に地上の大気圧へ帰還した。
初めて深深度飽和潜水に挑んだ高田吏玖3曹は、・・・