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石破首相 殉職隊員を追悼 「痛恨の極み」 32柱の名簿奉納(2024年10月26日)
2024年11月8日更新
殉職隊員追悼式で追悼の辞を述べる石破首相(10月26日、防衛省)=代表撮影
国歌斉唱に続き、新たに昨年9月1日から今年8月31日までの間に公務による死亡の認定を受けた32隊員の名前が読み上げられ、中谷大臣が32柱の名簿を奉納。
陸自302保安警務中隊による特別儀仗隊が捧げ銃、陸自中央音楽隊が「国の鎮め」を演奏する中、参列者全員が拝礼、黙祷(もくとう)した。
追悼の辞で、石破首相は「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中、自衛隊員は崇高な任務に強い使命感を抱き、それぞれの持ち場で職務遂行のため、日夜分かたぬ活動を続けている。そのような中で志半ばにして職に殉ぜられた方々は、我が国の誇りであると同時に、自衛隊にとって、我が国にとって、まさに痛恨の極みだ」と述べた。
中谷大臣は「生前、国の防衛に尽くされた功績や努力が今日の平和につながっていたことは間違いない。誠に大きな痛手であり、悲しみに堪えない。防衛省・自衛隊として御霊のご功績を長く継承し、その御意思を受け継ぐ」と決意を示した。
最後に遺族を代表して、元日に発生した能登半島地震の災害派遣対応において、司令部で活動中に殉職した隊員の遺族があいさつ。
「在りし日の父のことを振り返ると、私たちみんなのヒーローだった」とし、「亡くなる寸前まで、誰かのヒーローであり続けた父を誇りに思う」と述べると共に、「崇高な任務のためとはいえ、突然かけがえのない家族を失った私たち遺族の悲しみはとても言い尽くせず、その悲しみを受け止めるにはまだまだ時間が必要かもしれない」と正直な気持ちを吐露。
その上で・・・