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吉田統幕長 同盟の抑止力強化で連携 米インド太平洋軍司令官らと会談(2024年10月7日)
2024年11月6日更新
鬼木副大臣の支鋼切断により、海面へと進水する海上輸送群の輸送艦「にほんばれ」(いずれも10月29日、広島県尾道市)=陸幕広報室提供
輸送艦「にほんばれ」の命名式・進水式で記念撮影する鬼木副大臣(中央左)と森下陸幕長(その右)、齋藤海幕長(左から2人目)。右から2人目は命名式の執行者を務めた小林中方総監=防衛省提供
今年度末に新編予定の「自衛隊海上輸送群(仮称)」で初めて運用される輸送艦「にほんばれ」が10月29日、広島県尾道市で報道陣に公開された。同群は統合運用の観点から、防衛大臣直轄の3自衛隊共同の部隊として発足するが、部隊構成や運用は陸上自衛官が主体となる。陸自によると、島嶼防衛に万全を期すため、全国各地から島嶼部への各種部隊、装備品を迅速かつ確実に輸送する重要性から、既存の海自輸送艦や空自輸送機、民間船舶などと組み合わせて統合運用することで、海上輸送力の強化につなげたいとしている。陸自が海上船舶の命名式を執り行うのは今回が初めて。
陸自初の主体運用 島嶼部への輸送力を強化
10月29日、広島県尾道市の内海造船株式会社(寺尾弘志取締役社長)瀬戸田工場で行われた「輸送艦命名式・進水式」には、中部方面総監の小林弘樹陸将を執行者に、防衛省から鬼木誠副大臣、森下泰臣陸幕長、齋藤聡海幕長、今井俊夫統幕首席後方補給官ら約50人が出席した。
命名式・進水式では、鬼木副大臣から輸送艦(LCU)の名が「にほんばれ」と発表された後、支鋼が切断され、陸自中部方面音楽隊(隊長・伊東札記2佐)による車両行進曲「陽光を背に」の演奏と共に色とりどりのテープと風船が舞う中、同艦は海面へと華々しく進水。
「にほんばれ」の由来は、任務の完遂と航海の安全への願いを込め、太陽にちなんだものから選定し、「一点の雲りもなく晴れ渡った空を表し、日本国および航海の安全を想起させるもの」との観点から命名したという。
輸送艦「にほんばれ」の艦番号は・・・