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海1空群 追悼式への支援に感謝 タツミの山口龍二氏に(2024年2月6日)
2024年4月12日更新
感謝状を手にする山口氏(左)と大西群司令(2月6日、株式会社タツミ本社)
【1空群=鹿屋】海自1空群司令・大西哲海将補は2月6日、新潟県の株式会社タツミ本社を訪れ、創業者で相談役の山口龍二氏に感謝状を贈呈した。基地は昨年の開隊69周年記念式典で、基地支援に貢献した4人を対象に、5年ぶりに感謝状の贈呈を実施。そのうち当日参加できなかった山口氏に、群司令が直接、賞状を手渡した。
山口氏は、62年前に起こった鹿屋航空基地所属のP2V7哨戒機の墜落事故の追悼式を、長年にわたり支援しており、その功績がたたえられた。1962年9月3日、P2V7は緊急輸血が必要となった妊婦に対し輸血用の血液を上空から投下するという災害派遣任務の途中、「らんかん山」(鹿児島県奄美市)の中腹に接触し墜落した。この事故で搭乗員12人と住民1人が亡くなった。
現在、犠牲者を追悼するための慰霊式典が、1空群司令や隊員も参加のもと、毎年開催されている。戦時中、奄美大島に疎開していたという山口氏は、自衛隊の広報誌でこの追悼式のことを知り、支援するに至った。
大西群司令がこれまでの支援に感謝の言葉を伝えると、山口氏は「私が幼少時代を過ごした奄美大島への活動が、このような形で認められたことに大変感謝している」と笑顔で答え、今後も末長く海自に協力していくと話した。