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愛媛県大洲市で山林火災 14旅団が災派(2023年11月1~5日)

2023年11月30日更新


空中消火活動を実施するCH47JAヘリ(11月2日、愛媛県の大洲市上空)=14旅団提供

 【14旅団=善通寺】14旅団(旅団長・大場剛陸将補)は11月1日から5日まで、愛媛県大洲市で発生した山林火災に対し、同県の中村時広知事の要請を受け、災害派遣を実施した。

 現場は急斜面の山間部で、地上からの消火活動が困難なため、14飛行隊(北徳島)を基幹とする中方航空隊(八尾・美保)、航空学校(明野)のUH1ヘリ4機、CH47JA大型輸送ヘリ3機のほか、航空機管制、映像伝送、通信、燃料、糧食、輸送などの支援部隊を含む災害派遣部隊を編成。大洲地区運動公園に活動拠点を設置し、消火活動に当たった。

 空中からの消火は、陸自のほか愛媛県防災ヘリや他県から応援に駆け付けた防災ヘリを含めた6機態勢で行われ、14飛行隊は消火活動の円滑な実施のため、UH1による現場上空の航空を統制。

 さらに、14後支隊は活動拠点の運動公園への航空燃料の輸送を、14通信隊は通信の確保を、中部方面管制気象隊(八尾)は航空機の運航に必要な気象情報の提供と飛行の統制・調整をそれぞれ行い、全力で支援した。

 5日午後1時33分、以後は自治体による地上からの消火活動で対応が可能となり、中村知事からの要請を受け撤収。5日間の活動はCH47ヘリによる空中消火延べ60回(総散水量約300トン)、活動人員延べ約400人、航空燃料運搬約21・4キロリットルに及び、撤収の際には地域住民からの温かい見送りを受け、派遣部隊はそれぞれの任地に帰隊した。

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