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防研「中国安保レポート2024」 中国が核戦力を大幅増強 国際秩序変革目指し、露と連携(2023年11月24日)

2023年11月30日更新

 防衛研究所(石川武所長)は11月24日、中国の中長期的な軍事動向に関する年次報告書『中国安全保障レポート2024』=写真は表紙=を公表した。今年のテーマは「中国、ロシア、米国が織りなす新たな戦略環境」。中国が既存の国際秩序の変革を目指してロシアとの連携を強化しつつあると分析した上で、核戦力の大幅増強を図る中国が、台湾海峡や東・南シナ海などで通常戦力を行使する意欲を高める可能性を指摘し、警鐘を鳴らした。防研の庄司智孝地域研究部長が編集長を務め、飯田将史中国研究室長ら3人が執筆した。報告書はA4判、全76ページ。防研のホームページ(www.nids.mod.go.jp)には日英中3カ国語による全文がPDF版で公開されている。

台湾海峡で通常戦力行使の意欲

 報告書は、米国に対する核抑止力の強化を目標に中国の推し進める急速な核戦力の増強が米露と対称的な核戦力の構築を目指すもので、従来の政策からは「大きく逸脱する」と指摘。

 中国が保有する核弾頭数は、2022年の約400発から30年には約1000発、35年には約1500発に増加するとした米国防総省の予測を紹介した。

 中国が米露に次ぐ3番目の核大国となれば・・・

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