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ブックレビュー

Q&Aいま『資本論』がおもしろい マルクスとともに現代と未来を科学する 志位 和夫著


 本書はマルクスの大著「資本論」を“志位和夫版意訳”の形で「予備知識がまったくない方にも、おおよそは理解していただけるよう」な内容となっている。

 マルクスが「資本論」に込めたメッセージについて志位氏は「社会の不合理はどうしておこるのか、どうしたら不合理を解決できるのかをつかんだら、連帯してたたかおう。そして、この世界を変えよう」ということだと指摘する。

 マルクスが「資本論」を執筆する契機となったのは、19世紀にヨーロッパを中心とした産業革命で「資本主義」が急速に発展したことによる「資本家」と「労働者」間の「格差」や「貧困」の問題がある。

 志位氏はそうした社会の「不合理」な問題を、現代の問題に置き換えて「資本論」のキーワードである「搾取」や「時間」などと関連付けて平易に解説する。

 本書が本家の「資本論」に挑戦するきっかけとなるだろう。

 (新日本出版社刊、1210円)

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