創刊70年を越える『朝雲』は自衛隊の活動、安全保障問題全般を伝える
安保・防衛問題の専門紙です

　宇宙はもはやSFの舞台ではない。GPS（全地球測位システム）や衛星通信など、私たちの生活に密接に関わる「宇宙経済」が急成長を遂げている。そんな現代の宇宙ビジネスを、投資家の視点から読み解く実践的なガイド本だ。

　宇宙関連企業への投資を専門とする著者が宇宙産業の構造や主要プレイヤー、スタートアップの成長戦略、そして投資判断のポイントを紹介する。

　米宇宙開発企業スペースＸや米衛星運用会社プラネット・ラブズなどの事例を交えながら、宇宙ビジネスの「今」と「これから」をわかりやすく解説している。翻訳は元米陸軍大尉の加藤喬氏が担当し、専門的な内容も読みやすく仕上がっている。

　“最後のフロンティア”とも言われる宇宙領域は通信、農業、物流など多分野に波及する可能性を秘めており、今後の成長が期待される分野だ。

　起業家や投資家はもちろん、未来の産業構造に関心のある読者にもお薦めの一冊。

　（並木書房刊、1,980円）